アニメ

2021年01月23日

今クールは小説執筆のため、綾瀬はるかが出てるなら何でも見る派の私も体の入れ替わりとかいまさらな感じがしたため『サイコなふたり』には最初から手を出さず、他にもいろいろ落としていくはずだったのに、なんやかんやで6本も見始めてしまいました。

見た順に感想などつらつらと。


『裏世界ピクニック』
なぜこれを見ようと思ったのかよく憶えていません。第1話はそれほど面白いというわけでもなく、かといってつまらないというわけでもなかったんですが、後述の『ワンダーエッグ・プライオリティ』が素晴らしいので、今クールのアニメはそっちだけでいいかと早々とリタイア決定。


『おじさまと猫』
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これははっきり言って武田玲奈が目当てで見始めたんですが、まさかの猫がぬいぐるみとは! といういい意味で裏切られたのと、そのぬいぐるみの福丸がやたらかわいいのと、何より草刈正雄がはまり役で私自身が現在この作品にはまっています。

うちの犬も生まれて初めて鏡で自分の姿を見たときは怒ってたなぁ。などと思い出にも浸れました。

草刈正雄はその昔、『0093女王陛下の草刈正雄』というタイトルのおバカ映画に自分自身の役で出演していて「懐が深い」と思っていました。二年前の『モンローが死んだ日』の草刈さんもよかったし。作品そのものは何のこっちゃという感じでしたが。


『ワンダーエッグ・プライオリティ』
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これは野島伸司さんが脚本を書いているという興味だけで見始めましたが、完全にやられました。何しろ実写ばかりやっていた人が初めてアニメに挑戦するのだから「アニメにしかできないこと」をやっているんだろうとは思ってましたが、本当にそうでした。

トラウマを根っこに設定というのはちょいと古い気もするけど、あまり気になりません。子ども以上大人未満の思春期特有のあれやこれやが腹に響いてきます。やはり「作品」というものは鑑賞者の腹を撃たないとね。

頭でっかちな作品には即座に退場してもらいたい。


『ペンションメッツァ』 
WOWOWのオリジナルドラマですが、うーん、脚本と監督の松本佳奈さんはなるほど『パンとスープとネコ日和』の人なんですね。あれは不思議と最後まで見れたんですが、これはもういいですわ。

第2話の石橋静河は見れば見るほどいい女優さんだと思う。まさにサラブレッド。賢そうで性格もよさそうで。


『ここは今から倫理です。』
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これはタイトルと予告を見たときから「きてる!」と思いましたが、ほんとにきてましたね。主役の山田裕貴という役者はよく知りませんが、役にとても合っています。

私は煙草を吸いませんが(二回だけ酔っぱらった勢いで吸ったことがあるけど、あまりに気持ち悪くてすぐ酔いが醒めた)喫煙者を排除する社会のあり方には疑問を感じているので(刺青があったら銭湯に入れないというのも同じ。最近は刺青をしていたボクサーが厳重注意処分になりました。まったくもってナンセンス!)この先、あの鼻持ちならない禁煙ファシストを哲学的に、ということはつまり論理的にやっつけてほしいですね。

しかし「論理的に」ということは頭脳的にということで、はたしてそれで鑑賞者の腹を撃てるのかどうか。期待と不安が入り混じります。


『俺の家の話』
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クドカンが再び長瀬智也とタッグ。さらに『タイガー&ドラゴン』の西田敏行も再び。

ということで期待していたんですが、ごく普通の面白さでした。クドカンに「普通の面白さ」など期待していない私はちょいと不満でしたが、でもぶっ飛んだ作風で鳴らしたクドカンももう50歳。ぶっ飛んだものより『ゆとりですがなにか』(もう5年前!)みたいなごく普通の人間ドラマをありえないほど深く掘り下げる作風にチェンジするのかもしれません。『いだてん』は未見ですが、低視聴率とは裏腹にかなり評価が高かったようですし、ぶっ飛び感全開の『監獄のお姫さま』は完全な失敗作でしたしね。

さらなる深掘りクドカンを期待!

ただ、気になるのは映像演出。金子文紀さんが演出した第1話では、クロースアップ(またはバストショット)の切り返しからカメラがポンと引くとシーンが変わる、というのがやたら目立ちました。特に室内シーンで、人物たちが集まっている部屋の隣にカメラを置いて遠くからのフルショットになると必ずシーン替わりでした。

かつてヒッチコックがトリュフォーとのインタビューで言っていました。

「私が最近の映画を観ていて我慢ならないのは、二人の人物が座って会話をしているシーンで、それぞれのクロースアップをカットバックして見せる。それ自体はいいのだが、会話のボルテージが高まる、あるいは収まったところでカメラがポンと引いて二人のフルショットになると、必ずどちらかが立ち上がる。引いた瞬間に立つのが予想できてしまう。そういう見せ方はだめだと思う」

この『俺の家の話』はシーン替わりが予想できてしまうところが多くてちょいと萎えましたね。また引くのか、またシーン替わりか、と。

家族の話のうえに親を介護するのがメインだからこれからも室内シーンが多い。それをどう撮っているかもクドカンの脚本同様、注視していきまっしょい。

というわけで、6本見始めてリタイアは2本だけ。なかなかの確率ではないでしょうか。







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2020年12月29日

さて、昨日で仕事納めとなり、待望の6連休が始まりました。

というわけで、コロナで新時代が始まった激動の2020年のテレビドラマとテレビアニメのベスト5を選んでみました。ほんとは去年みたいに10本選びたかったんですが、印象に残ったのが少なかったので。



①彼女、お借りします
⑤半沢直樹

 (過去に感想を書いてあるものはリンクを貼ってますので興味のある方はどうぞ。ただし、『コタキ兄弟と四苦八苦』は第8話についてのみ、『M 愛すべき人がいて』は第1話から第3話についてのみです)

第1位『彼女、お借りします』
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今年は実写ドラマに「これ!」というのがなかったというのが一番大きいですね。コロナの影響で放送された本数が例年より少なかったのもあるでしょうが、そのぶん過去作品も放送されていたのにその中にも印象に残るものがほとんどなかった。ま、私の選球眼に一番の問題があるような気がしますが。

だからベストワンはアニメ『彼女、お借りします』となりました。

これなんて実写でやろうと思えばできないことはない。別にファンタジーとか時代物とか製作費がかかるわけでもない。現代が舞台でレンタル彼女を題材にしたラブストーリーなのだから、広瀬アリスか池田エライザ、あるいは堀田真由あたりを主演に据えれば充分実写化は可能のような気がします。

なぜこの企画がアニメでないといけないのか。なぜ実写ではないのか。という点についてはいまだによくわからないし、考えなくてはいけない課題のような気がするものの、でも内容の面白さは群を抜いていましたね。

第2期もあるらしく、待ち遠しい。


第2位『有村架純の撮休』第3話「人間ドック」
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連続ドラマの1回だけを取り上げるのは反則かもしれませんが、でもこれは1話完結ものですしね。詳しい感想はリンク先に書いてますので、そちらをどうぞ。

「仮面」というテーマの追究が素晴らしかった。女優というだけで「仮面」をかぶっているのに、さらに化粧で二重の仮面をする。元カレの「仮面」を剥ぐために。


第3位『コタキ兄弟と四苦八苦』
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これもある意味1話完結ものでしたが、連続ものとしての面白さもありました。

とにかくニート兄弟を「ダメな人たち」とは少しも捉えていないのが素晴らしかった。去年の『俺の話は長い』や今年の『35歳の少女』とは大違いですね。「ニートはいけない」「働かなければいけない」という社会通念をフィクションで語られても。そういう「常識」はワイドショーのコメンテーターにでも任せておけばよろしいかと。

芳根京子が好きになったきっかけの作品でもありました。ありがとうございます。


第4位『M 愛すべき人がいて』
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往年の大映ドラマ『スチュワーデス物語』を思わせるケレン味たっぷりの作品でした。

「俺の作った虹を渡れ!」
「あいつを選んだのは俺じゃない。俺を選んだのも俺じゃない。あいつを選んだのは、神様だ」

なんていう臭すぎるセリフから、

「誰かを育てるときに大事なのは、自分も育とうとすることだ」
「未来は見えません。でも未来は作れます」

という普通にいいセリフまで、セリフドラマの真骨頂。こういうのをくだらないと一蹴してはいけないと強く思う。


第5位『半沢直樹』第2シーズン
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これはちょっと7年前の第1シーズンに比べると怒鳴り合いが多すぎて辟易しました。「施されたら施し返す。恩返しです」とか「仕事は感謝と恩返しだ」などのセリフは普通に笑いましたが、香川照之の「何とかDEATH!」というセリフは悪ふざけが過ぎて鼻白んでしまいました。ラストシーンも怒鳴り合いの嵐でもうビデオを止めようかと思ったほど。

とはいえ、意外な展開の連続に舌鼓を打ったのも事実。というわけで滑り込ませました。

10月期では『姉ちゃんの恋人』『共演NG』が堂々のランクイン確実か⁉ と思わせるほどの滑り出しだったのに失速してしまったのは残念でした。

始まりこそ低調だった『35歳の少女』は第8話でとんでもない展開を見せてくれ、どう着地するのかと期待したら最低最悪の最終回でげんなりさせられました。


コロナの第3波が猛威をふるい、しかもイギリスで確認された変異種に感染した人も東京で確認されるなど(なぜ帰国したときにすぐPCR検査しなかったのか!)今後どうなるかわからない状態です。再度緊急事態宣言が発出されたらドラマ製作はまた中断を迫られる。

それ自体はしょうがないとしても、もしそうなったら、まずは『家政婦のミタ』を再放送してほしいですね。あとクドカンの『マンハッタン・ラブストーリー』とか。山田太一さんや向田邦子さんの作品とか。

今年は往年の名作と言われるものも再放送されたけど、どれもつまらなかった。


2019テレビドラマ・アニメ ベストテン!
2018テレビドラマ ベスト5!
2020書籍ベストテン!
2020映画旧作ベストテン!
2020劇場映画ベストテン!






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2020年11月01日

前回の秋の新ドラマ・アニメ前半戦に続き、今日は後半戦。もう11月なのでこれから始まるものはない。(あるのか? そこまで追いかけてないからよく知りません)


前回の記事
秋の新ドラマ・アニメ前半戦!(いきなり7分の3)


前回は池田エライザの『名建築で昼食を』が楽しみといいましたが、あれはすでに始まっていたんですね。私が初回だと思っていたのは最終回だったので見ずに削除しました。やはり最初から見たいし。

さて、見た順にご紹介しましょう。


『七人の秘書』
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木村文乃主演ということで見始めたんですが、これ、面白いですか? ネットでは上々の評判のようですけど、私は面白いと思えなかった。

ただの秘書のはずがウラの顔をもっていて……というコンセプト自体は別に古いとも悪いとも思いませんが、話の構成がちょいと雑じゃないですかね? 少しも乗れなかった。もう1話見てから判断してみようかと思ったけれど、この後半戦だけで最後まで見れる予感漂うものが複数あるので、ここでリタイア。木村文乃にはハズレが多い印象。


『土下座で頼んでみた』
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5分だし気楽に見れると思って見始めたんですが、うーん、これもどうなんでしょうか。

全編、男の主観で女の子に「おっぱい見せて!」と迫って、何だかんだの末に見せてくれる。うーん、見せてはダメなんじゃないですかね。

いや、別に倫理的な観点からそう言っているわけではなく、やっぱり焦らさないといけないのでは? たった5分土下座したら見せてもらえるというのは芸がなさすぎ。ずっと見せそうで見せない結末で、最終回だけ見せる、というのがセオリーだと思う。

2話目はもう少し変化があるかと期待したけどまったく同じ。リタイア。


『共演NG』
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これはめちゃんこ面白かったですね。この二人が共演NGなだけでなく、他にも共演NGが3組くらいいてあちこちで同時多発的に「おとなのけんか」が勃発するようです。

1話はまだ主役二人の25年に亘る共演NG話に集中していましたが、子どものような喧嘩に見応えがあるのは、やはり人物の感情をちゃんと描写しているからでしょうね。嫌いだけど好き、好きだけど嫌い。複雑な感情の動きをわかりやすく丁寧に構成して見せてくれるから楽しく見れる。今後に大期待。

これを見たときは今クールの目玉はこれだと思ったんですが、思わぬところから真打ちが登場しました。


『姉ちゃんの恋人』
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有村架純はどうでもいいけど、小池栄子が出てるなら何でも見るのが信条だし、あの岡田惠和さんの新作だしということで見始めたんですが、これが本当に素晴らしい。

コロナという言葉を一切出さずに「飲み会ぜんぜん行ってないよね」「5月ごろは職失うんじゃないかって本気で心配で」「今年はハロウィンも何もない」というセリフだけでこのコロナ禍で世界のあり方・見え方が一変してしまったことを表現する。簡単なようで難しい。(だからマスクの奪い合いの回想はいらないと思いました。あの直截的な描写はもったいなかった)

大学受験の日に両親を事故で失い、進学をあきらめて3人の弟を育て上げてきたお姉ちゃんの有村架純と、3年前に父親を失い、いまは母親の幸せだけを願っている林遣都。彼には保護司がついていて、何らかの罪で刑務所に入っていたらしい。私は母親に暴力をふるう父親を殺したのかなと予想していますが、どうなのか。父親を殺したら3年ではすまないような気もするけど。

ハロウィンがだめならクリスマスこそ何かしようよということで、彼らが働くホームセンターではイベントを開くことになる。有村がリーダーで林は配送係から強制的に寄越された担当。でも「淋しい人のためのクリスマス」「本物のもみの木」という2点で完全一致した二人のラブストーリーが展開されるようです。

ようです、というか、もう有村架純のほうから半分告白しちゃってたし、すでに始まっている。

善人しか出てこないのにちゃんと葛藤が作られているし、こういうのをプロの仕事と言うのだと改めて思いました。

もし見逃した人がいたら、いまならGYAOで見れまっせ。あさっての夜9時までなら無料だそうです。

今クールは『姉ちゃんの恋人』『共演NG』『35歳の少女』の3本が牽引してくれそうです。1クールで3本も! いつ以来だろう。忙しい。幸せ。


関連記事
『姉ちゃんの恋人』感想①(惜しまれるリアクション演出)





 

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