1994年の『免許がない!』から32年。ついに続編ができあがった『免許』シリーズ。楽しみにして見に行ってまいりましたが、結果は惨憺たるものでした。ちなみに前作は見直していません。(以下ネタバレあり)


『免許返納!?』(2026、日本)
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脚本:林民夫
監督:河合勇人
出演:舘ひろし、西野七瀬、吉田鋼太郎、宇崎竜童、河井青葉、黒川想矢、MEGUMI、真矢ミキ、大地真央、南野陽子、八嶋智人


免許返納=暴力?
前半はとても面白かったと思います。アクションスターという現実と同じ設定の舘ひろしは、宇崎竜童とダブル主演をした『ハーレーライダー』という40年以上前の名作の続編を作りたいと夢想している。

しかし、その相棒であり悪友でもある宇崎竜童がハーレーに乗って両手を離したために大怪我を負う。世間は老人の交通事故に厳しい。免許返納せよとの声が上がり、舘ひろしもそれにのっかったことを口走ってしまったために、「言った通り免許返納してよ」との声が上がる。

私は車の免許をもっていませんが、昨今の「返納こそ正義」という老人の免許への考え方が支配的なのには疑問をもっています。


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免許を返納するということは免許を返納するだけではない。かわいい愛車をも手放さなければならなくなることでもあるのです。そして、車に乗っていったところでの思い出なども、そのような「おとなしく返納せよ」という暴力的な物言いによって傷つけられてしまう。

なのに、舘ひろしは返納なんてしたくないと言いながら、マネージャーの西野七瀬とおとなしく運転免許センターに行きますよね。返納理由までしっかり記述し、あとは窓口へもって行くだけというときに、窓口の男が自動車教習所のいやな教官だから返納もいや! とその日は返さない。

そして、後半の意味不明な展開に雪崩れ込んでいくわけです。宇崎竜童の3人目の妻との子どもがかわいそうな目に遭ってるから助けてやってほしいと。

で、何だかんだで助けてやるんですけど、あの後半のエピソードは「免許返納」というメインテーマと何の関係もないですよね。南野陽子も八嶋智人もまったくの無駄。


メインテーマ
この映画のメインテーマは、何といっても「免許返納の是非」じゃないですか。

いまはもう「70歳になったら強制的に返納しないといけないと法整備すべき」みたいな考え方の人も増えていて、私はとても忌むべき傾向だと感じていますが、『免許返納!?』はそういう社会派的な映画だと思っていたのです。

それが、途中から子どもを連れ帰る話になってしまって、戸惑いました。

どうせ子どもを出すなら、宇崎竜童の子どもじゃなくて、舘ひろしの子どもを出せばよかったのではないですか。

世間や事務所から「返納せよ」との暴力を受け、それでも負けない舘ひろしだけど、かわいい子どもから「お父さん、危ないから免許返納してよ」と言われて弱る、というような。それでも返納なんかしないぞ、でも、子どもがかわいそうだ、どうしよう……。

そういうふうに、「正攻法」で作ればかなり面白くなったと思うのですが、前半の面白さとテンポのよさが後半は完全に忘れられていたのが残念です。


西野七瀬
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前々から西野七瀬の芝居のうまさに舌を巻いている私ですが、この映画はいまのところの彼女の最高傑作といっていいのではないでしょうか。

舘ひろしの不用意な発言に対するツッコミの速さは本当に素晴らしい。英語も頑張ってましたね。もともと喋れるのかな。素晴らしい。


免許返納︕︖(Original Soundtrack)
海⽥庄吾
Rambling RECORDS
2026-06-17


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