自主製作でアナコンダ映画を取りに行ったクルーの前に、本物のアナコンダが現れる!

この一文を読んで、速攻で見に行くと決めたB級パニック映画。

でもちょっと違いました。

この『俺たちのアナコンダ』の物語を一文で表現するとどうなるか。

「アナコンダ映画を撮りに行った過去に縛られたジャック・ブラックが、実際に出現したアナコンダをかつてもらったトロフィー(過去とはこれ)でやっつける!」

さて、これだけで『俺たちのアナコンダ』を語ったことになるのでしょうか?


『俺たちのアナコンダ』(2025、アメリカ)
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オリジナル脚本:ハンス・バウアー、ジム・キャッシュ&ジャック・エップス・ジュニア
脚本:トム・ゴーミカン&ケビン・エッテン
出演:ジャック・ブラック、ポール・ラッド、スティーブ・ザーン、タンディウェイ・ニュートン、ダニエラ・メルキオール、アイス・キューブ、ジェニファー・ロペス


ジャック・ブラックの神話
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ジャック・ブラックが過去にもらった映画のトロフィーで呪いにかかっているのは何度も描写されます。その呪いとは、「戦慄するもの」です。その人物をダークサイドへ落とす力をもつもの。ですが、それがクライマックスに至って「驚喜するもの」に一瞬で変わる。呪いを破って自らヒーローとなる。

ここがこの『俺たちのアナコンダ』の一番の見せ場でしょうが、なんか違う気がする。

それならジャック・ブラックがこの撮影隊の先陣を切るリーダーでないといけないはずでは? それがなぜかポール・ラッドが言い出しっぺでジャック・ブラックはついていくだけ。この映画はこんな感じであとからボロが出る事例が多すぎます。


ダニエラという女
ダニエラ・メルキオールという魅力的な女優さん(おわん型の巨乳にきれいなおみ足)が違法な金の採掘業者で警察から追われる身だったというのは意外だったけど、あの撮影隊の中に正体不明の誰かが潜んでいるというサスペンスはいったい何のためだったの???

結局ダニエラはアナコンダに殺されてしまう。あそこも、そのちょっと前にアナコンダは人間の肺を圧迫して窒息死させるという伏線的なセリフがあるから死んだんだろうとわかるけど、もっとはっきり死んだことをわからせるのが必要では? 首がちぎれるとか。

死んでしまうダニエラですが、金の採掘なんかどうでもよくなって、自分で監督やり出したら面白かったと思うんですがね。もう森﨑東監督の『ロケーション』の世界ですね。

でも、そうはならず、ダニエラは寂しく死んでいった。


権利?
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日本人作家の小説が原作で、その作家に会ったとポール・ラッドがいう。ジャック・ブラックはそれに乗るのだけれど、『SWAT』に数話だけ出ていた売れない俳優に権利を譲ったりするだろうかと思ったら、やっぱり権利はソニーががっちり握っていた。

自主製作なんだから権利なんかいいんじゃないの? と思ったけど、ハリウッドに売り込みをかけるためには必要なのか。でも、アナコンダだからだめなんであって、日本を舞台に「マムシ」なんて映画を作るのなら別にいいのではないか。安全だし。

でも、一作目のヒロイン、ジェニファー・ロペスが見て「続編の監督やらない?」とか言ってくるのだから最初から権利なんか必要なかったも同然だし、というか、いくら何でも支離滅裂な映画にしかなってないふうなのにそんなに好評ってどういうことよ。

ジャック・ブラックが過去の呪いから脱してヒーローとして立ち上がることが一番のクライマックスであって、映画はひどいの一言で片づけていいのでは?

私は、比較神話学で脚本の書き方を学んだ人間なので、神話が息づいた映画として充分楽しんだけど、やっぱり世間的には「穴だらけ」とか言われるんだろうな。

私は擁護しますよ。

①ジャック・ブラックの神話的成長に対して。
②ダニエラ・メルキオールという女優に対して。
③穴だらけだけど久々に生きのいい映画の出現に対して。

以上! 楽しかったよ!!



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