ようやく毎年の大トリ、新作映画ベストテンです。実は13本!(一部旧作(去年公開されたもの)含みます)

アニメが1位にくるとは思いませんでした。
私と好みが似ている映画評論家(本業は翻訳家)の芝山幹郎さんが、確か2003年のベストテンで、「アニメーションは苦手なはずなのにすっかり溶かされてしまった」と独特の表現でもって『ベルヴィル・ランデヴー』を1位に挙げていたのと同じ感じかな。
映画の原初には驚きがあった。とは、脚本家・高橋洋さんの著書『映画の魔』に書いてあることですが、『Flow』にも驚きが満ちていました。人間が出てこないからセリフなしはわかるとしても、擬人化もしないという野心には舌を巻きました。
猫は飼ったことないけど犬ならある私は、比較的知能の高い動物の動きや表情をわかっているつもりだけど、『Flow』の猫(だけじゃなく全部)の動きや表情がとにかく豊かで温かみがあり、このラトビアの監督さんはいろんな種類の動物を飼っているのかしら、なぁんて思ってしまった。真相は知らないが、そう思わせるだけの迫真性があった。よってベストワン。
②の『ぼくのお日さま』は去年公開のものを今年WOWOWで見ました。やられましたねぇ。池松壮亮の最後の「ごめん!」というセリフが刺さらない人とは友だちになれません。
④の『愛はステロイド』は何といってもクリステン・スチュワートの脱皮が見どころか。別のヒロインがラストで巨大女になるところの是非が評価の分かれ目なのだろうか。私はいいと思ったけど。
⑤の『旅と日々』。三宅唱監督の作品は2作連続でワーストに挙げていただけに、今年はベストに挙げることができてホッとしました。河井優実もいいけど、私はやはり堤真一の芝居に瞠目したな。
⑥は裏ベストワン『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』。ペドロ・アルモドヴァルが到達した深い境地。私もいずれは母を看取らねばならず、いろんな気持ちがないまぜになるんだろうな、と。
⑦の『「桐島です」』は河島英五の『時代おくれ』に依存しすぎとも思うが、それも含めて好きなのだからしょうがない。
⑨の『罪人たち』は他の人たちはもっと上にするんでしょうかね。あの映像美はすごかったし。でもこれは何だか⑩の『教皇選挙』と同じで「アカデミー賞狙い」に感じられました。別に狙ってもいいけど、それがあまりに露骨だと醒めちゃうんですよね。
末席に置いた『裸の銃を持つ男』はまだ未見の人が多いみたいですが、私はコメディとしては落第な気がしましたが、サスペンスとしては一級品じゃないかと思いました。でも主演はリーアム・ニーソンじゃなくてもっと若い人がよかったかな。
ワーストには、『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』(監督:クリストファー・マッカリー)を挙げて2025年を締めましょう。よいお年を!
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①Flow(監督:ギンツ・ジルバロディス)
②ぼくのお日さま(監督:奥山大史)
③殺し屋のプロット(監督:マイケル・キートン)
④愛はステロイド(監督:ローズ・グラス)
⑤旅と日々(監督:三宅唱)
⑥ザ・ルーム・ネクスト・ドア(監督:ペドロ・アルモドヴァル)
⑦ANORA アノーラ(監督:ショーン・ベイカー)
⑧「桐島です」(監督:高橋伴明)
⑨罪人たち(監督:ライアン・クーグラー)
⑩教皇選挙(監督:エドワード・ベルガー)
⑪プレデター:バッドランド(監督:ダン・トラクテンバーグ)
⑫痴人の愛(監督:井土紀州)
⑬裸の銃を持つ男(監督:アキヴァ・シェイファー)

アニメが1位にくるとは思いませんでした。
私と好みが似ている映画評論家(本業は翻訳家)の芝山幹郎さんが、確か2003年のベストテンで、「アニメーションは苦手なはずなのにすっかり溶かされてしまった」と独特の表現でもって『ベルヴィル・ランデヴー』を1位に挙げていたのと同じ感じかな。
映画の原初には驚きがあった。とは、脚本家・高橋洋さんの著書『映画の魔』に書いてあることですが、『Flow』にも驚きが満ちていました。人間が出てこないからセリフなしはわかるとしても、擬人化もしないという野心には舌を巻きました。
猫は飼ったことないけど犬ならある私は、比較的知能の高い動物の動きや表情をわかっているつもりだけど、『Flow』の猫(だけじゃなく全部)の動きや表情がとにかく豊かで温かみがあり、このラトビアの監督さんはいろんな種類の動物を飼っているのかしら、なぁんて思ってしまった。真相は知らないが、そう思わせるだけの迫真性があった。よってベストワン。
②の『ぼくのお日さま』は去年公開のものを今年WOWOWで見ました。やられましたねぇ。池松壮亮の最後の「ごめん!」というセリフが刺さらない人とは友だちになれません。
④の『愛はステロイド』は何といってもクリステン・スチュワートの脱皮が見どころか。別のヒロインがラストで巨大女になるところの是非が評価の分かれ目なのだろうか。私はいいと思ったけど。
⑤の『旅と日々』。三宅唱監督の作品は2作連続でワーストに挙げていただけに、今年はベストに挙げることができてホッとしました。河井優実もいいけど、私はやはり堤真一の芝居に瞠目したな。
⑥は裏ベストワン『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』。ペドロ・アルモドヴァルが到達した深い境地。私もいずれは母を看取らねばならず、いろんな気持ちがないまぜになるんだろうな、と。
⑦の『「桐島です」』は河島英五の『時代おくれ』に依存しすぎとも思うが、それも含めて好きなのだからしょうがない。
⑨の『罪人たち』は他の人たちはもっと上にするんでしょうかね。あの映像美はすごかったし。でもこれは何だか⑩の『教皇選挙』と同じで「アカデミー賞狙い」に感じられました。別に狙ってもいいけど、それがあまりに露骨だと醒めちゃうんですよね。
末席に置いた『裸の銃を持つ男』はまだ未見の人が多いみたいですが、私はコメディとしては落第な気がしましたが、サスペンスとしては一級品じゃないかと思いました。でも主演はリーアム・ニーソンじゃなくてもっと若い人がよかったかな。
ワーストには、『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』(監督:クリストファー・マッカリー)を挙げて2025年を締めましょう。よいお年を!
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『愛はステロイド』感想(巨大女の是非は言わずもがな)
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