夏の初めころだったか、劇場公開されて映画ジャーナリストみたいな人たちがこぞって絶賛しているといっていたから見てみました。丸山隆平主演の『金子差入店』。(以下ネタバレあり)
『金子差入店』(2025、日本)

脚本・監督:古川豪
出演:丸山隆平、真木よう子、川口真奈、北村匠海、根岸季衣、岸谷五朗、村川絵梨、甲本雅裕、寺尾聡、名取裕子
結論から先に書くと、非常につまらなかったんですが、いいところももちろんありました。そこからまずこの感想を始めます。
よかった点=主人公の職業
受刑者の親族の代わりに刑務所に差し入れを入れたり手紙を代読したりすることを生業としている人がいることをこの映画を見て初めて知りました。
以前、映画の専門学校に行っていたとき、まず最初に作文のテストがあったんですが、お題は「どういう映画を作りたいか」。
ある友人は、『バックドラフト』の消防士のように、普段、映画が取り上げない職業を描く映画を作りたいと書いたらしく、一同いたく感激しました。
この『金子差入店』はまさしくそういう映画でした。
しかしながら……
よくなかった点①メインプロットがない
この映画には大きく二つのお話があります。北村匠海が7人を殺害し、その1人が差入店を営む丸山隆平の息子の幼馴染だという事件。
もうひとつは、これも丸山隆平の家の近くで起こった事件ですが、岸谷五朗演じる刑務所を出所したばかりの男が、娘に売春を強要していた最低の母親を殺害した事件。
どちらも「メインプロット」ではない。どちらかはメインに据えて、そのテーマが深まるようにサブプロットを絡ませるのがセオリーですが、この映画ではそれができていません。
丸山隆平の息子がいじめられているとか、母親の名取裕子が金をせびりにくるとか、いらないエピソードも散見されました。
よくなかった点②丸山隆平の人生

つまり主人公の人生のことですが、彼の人生の流れがよくわからない。
まず刑期3年の事件を起こして服役。出所して、自分のような受刑者のために差入店を営む。それはわかります。
でも、実際の映画の描写では、
①面会に来た妻の真木よう子に怒鳴り散らす。
②出所
③すでに金子差入店を営んでいる。
これでは何が何だかわかりません。
上記のような「ストーリー」をむりやり把握することは可能ですが、彼がなぜ事件を起こし、真木よう子はなぜ離婚せずに3年待っていたのか、さらに差入店は丸山のおじさんである寺尾聡が営んでいたからそれを継いだようですが、そこに元受刑者として何らかの葛藤はなかったのか、など、わからないことをわからせてくれず、いらいらしました。
よくなかった点③大声で怒鳴りすぎる
しょっぱなからでしたが、この映画の登場人物は感情が激すると、大声で怒鳴ってばかり。そりゃ現実にはそうでしょう。でもフィクションにおいてはそこを何とか工夫して、怒鳴る場面もあれば、激怒すればこそ沈黙する場面もあれば、つぶやくように吐き出すように怒りを表現する場面もあったほうがよいのでは?
寺尾聡だけが落ち着いて話をするのは何か意味があるんでしょうか。いずれにしても、この監督さんは演技指導をあまりちゃんとしない人なんでしょう。役者の芝居が大切な本作のような映画においてそれは致命的だと感じました。
とはいうものの……
よかった点②=岸谷五朗と真木よう子

岸谷五朗は言うに及ばず、真木よう子もやはりいい面構えをしていると思いました。
岸谷五朗は最近役に恵まれてないようですが、これだけの「顔」があるなら、それを活かさない手はないと思うのですがね。どなたか岸谷五朗で犯罪映画とか作ってくれないものでしょうか。情婦役は真木よう子で!(笑)
『金子差入店』(2025、日本)

脚本・監督:古川豪
出演:丸山隆平、真木よう子、川口真奈、北村匠海、根岸季衣、岸谷五朗、村川絵梨、甲本雅裕、寺尾聡、名取裕子
結論から先に書くと、非常につまらなかったんですが、いいところももちろんありました。そこからまずこの感想を始めます。
よかった点=主人公の職業
受刑者の親族の代わりに刑務所に差し入れを入れたり手紙を代読したりすることを生業としている人がいることをこの映画を見て初めて知りました。
以前、映画の専門学校に行っていたとき、まず最初に作文のテストがあったんですが、お題は「どういう映画を作りたいか」。
ある友人は、『バックドラフト』の消防士のように、普段、映画が取り上げない職業を描く映画を作りたいと書いたらしく、一同いたく感激しました。
この『金子差入店』はまさしくそういう映画でした。
しかしながら……
よくなかった点①メインプロットがない
この映画には大きく二つのお話があります。北村匠海が7人を殺害し、その1人が差入店を営む丸山隆平の息子の幼馴染だという事件。
もうひとつは、これも丸山隆平の家の近くで起こった事件ですが、岸谷五朗演じる刑務所を出所したばかりの男が、娘に売春を強要していた最低の母親を殺害した事件。
どちらも「メインプロット」ではない。どちらかはメインに据えて、そのテーマが深まるようにサブプロットを絡ませるのがセオリーですが、この映画ではそれができていません。
丸山隆平の息子がいじめられているとか、母親の名取裕子が金をせびりにくるとか、いらないエピソードも散見されました。
よくなかった点②丸山隆平の人生

つまり主人公の人生のことですが、彼の人生の流れがよくわからない。
まず刑期3年の事件を起こして服役。出所して、自分のような受刑者のために差入店を営む。それはわかります。
でも、実際の映画の描写では、
①面会に来た妻の真木よう子に怒鳴り散らす。
②出所
③すでに金子差入店を営んでいる。
これでは何が何だかわかりません。
上記のような「ストーリー」をむりやり把握することは可能ですが、彼がなぜ事件を起こし、真木よう子はなぜ離婚せずに3年待っていたのか、さらに差入店は丸山のおじさんである寺尾聡が営んでいたからそれを継いだようですが、そこに元受刑者として何らかの葛藤はなかったのか、など、わからないことをわからせてくれず、いらいらしました。
よくなかった点③大声で怒鳴りすぎる
しょっぱなからでしたが、この映画の登場人物は感情が激すると、大声で怒鳴ってばかり。そりゃ現実にはそうでしょう。でもフィクションにおいてはそこを何とか工夫して、怒鳴る場面もあれば、激怒すればこそ沈黙する場面もあれば、つぶやくように吐き出すように怒りを表現する場面もあったほうがよいのでは?
寺尾聡だけが落ち着いて話をするのは何か意味があるんでしょうか。いずれにしても、この監督さんは演技指導をあまりちゃんとしない人なんでしょう。役者の芝居が大切な本作のような映画においてそれは致命的だと感じました。
とはいうものの……
よかった点②=岸谷五朗と真木よう子

岸谷五朗は言うに及ばず、真木よう子もやはりいい面構えをしていると思いました。
岸谷五朗は最近役に恵まれてないようですが、これだけの「顔」があるなら、それを活かさない手はないと思うのですがね。どなたか岸谷五朗で犯罪映画とか作ってくれないものでしょうか。情婦役は真木よう子で!(笑)

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