さて、後半戦です。
例によって見始めた順に感想をつらつらと。
『じいさんばあさん若返る』
見始めて3分でリタイアを決意しました。なぜこんなの見始めたんだろう。でも、ネットの情報ではかなり評判がいいようですね。私は違うが。以上。
『ザ・ファブル』
殺し屋が一年間休業し、いっさい殺しをしてはならないという縛りは面白いと思うものの、主人公の顔が好きになれない。眠そうな顔をしてるくせに異常に強いということなんだろうけど、乗れないなぁ。こいつの「殺せない一年間」を見届けたいという気持ちがどうしても湧いてこない。リタイア。
『Destiny』
石原さとみは顔は好きだけど芝居がワンパターンなので、どんなもんかと思ったら、やっぱり結婚・出産を経ても変わってない。(当たり前か)
でもお話は面白いんじゃないですか。
現在検事の石原さとみが、初恋の相手・亀梨和也を取り調べることになる。そこにまとわりついてくる、20年前の父の自殺(実は他殺?)と、大学時代の同級生・田中みな実の死(自殺か、事故死か、あるいは亀梨が殺したのか)という、二重三重に仕組まれたミステリがなかなか面白いんじゃないかと。
しかし、田中みな実は、恋に破れ、就活にも敗れ、死ぬんじゃないかと思ったらほんとに死んだんで最初は白けた。でも、上述のように亀梨が殺したとなると面白そう。それと、石原さとみと亀梨は兄妹なのかしら。「だって、あの二人は……」というセリフはいったい何なのか。
石原・ワンパターン・さとみを見るのは正直つらいが、いろいろな謎が気になるので、続けて見るつもりです。(芸達者の宮澤エマを主役にしたほうがよかったのでは、とも思うが、それじゃ数字が取れないですね。難しい)
『イップス』
イップス。
ゴルフのパットなど、得意なショットが突然打てなくなるような心理状態のこと。アスリートに多い。
書けなくなった小説家と、解けなくなった刑事のイップス・バディものと銘打っているので、面白そうと思い、しかも主役がバカリズムということでよけい楽しみだった本作(だって小動物みたいでかわいいじゃないですか)。結論から申し上げますと、かなり残念な出来映えでした。
トリンドル玲奈が1話のゲストで、アイドル熱波師(そんなものがあるとは知らなんだ)でヤクザ(反社と言ってたけど、「ヤクザ」のほうがしっくりくる。ヤクザを放送禁止用語から外したほうがいいのではないか)の元カレから強請られた末に自分が働くサウナで殺した。そのトリックをバカリズムと篠原涼子が解くのだけど、あまりに簡単なトリックというか、純水が絶縁体とは知らなかったが、警察の鑑識にとっては常識だろうし、あんなトリックで人ひとり殺そうというトリンドル玲奈がとんでもないバカに見えるし、あの程度のトリックを解いたくらいで得意がってる篠原涼子も頭の悪い人にしか見えない。(←しかも自分が解いたわけではない)
バカリズムも「事故死の線で行こうと思います」と現場警察からの報告を受けて「こりゃいかん」と介入するのだけど、その前からトリンドル玲奈に事情を聴いたり、おかしいところをただしたり、結構介入してましたよね。あれはかなりおかしいと思いました。担当の刑事じゃないのに勝手にあそこまで踏み込んだことを聞くだろうか。現イップス刑事で元超優秀刑事という設定なのだから、警察のルールを逸脱したことをするのはどう考えても納得いかない。
ミステリではなく、あくまでバディもののコメディとして売ろうとしているのはわかりますが、にしても、セリフがあまりに多すぎませんかね。バカリズム自身が書いたシナリオならもっと面白いだろうけど、この作品のセリフは同じことをだらだら喋ってるだけなので疲れます。
LINEやメール、チャットのやりとりをどう見せるかというのは、いま世界中の映像作家たちの課題になっていると思われますが、この『イップス』はなかなか健闘していると思いましたよ。ただ、よかったのはそこだけ。1話でリタイア。
『アンチヒーロー』
長谷川博己が出てるので見て見ました。
勝つためなら手段を選ばない悪徳弁護士を主人公とした作品。被告側の証人として出廷した被害者の子どもがなぜ岩田剛典と本物の「お兄ちゃん」を見間違えたのかが謎ですが、後半の聴覚障害のために職を転々としている証人の証言の不明確さを衝いていくところは「ピカレスクロマンはこうでなくっちゃ」と舌鼓を打ちました。
弁護士としてはまだまだうぶな北村匠海と、すでに長谷川博己の悪徳さを知り抜いているツンデレな堀田真由がどう話を転がしていってくれるのか楽しみ。おそらく北村匠海は別の事務所から移ってきたばかりなので視聴者目線役のキャラクターなんでしょうな。鍵は堀田真由のほうが握っているように思う。
ただ、心配なのが緒形拳と犬の散歩をしていた紗耶という名前の中学生くらいの女の子の存在。せっかく堂々たるピカレスクロマンとして走り出したのに、終盤にかけて感動物語に堕してしまったらどうしよう。
長谷川博己の裏にこれこれこういう過去が……なんて展開にならないといいですがね。無罪を勝ち取るためなら何でもする。そういう「モンスター」として長谷川博己の役を設定してくれてるといいんですが。ハンニバル・レクターみたいな。あれも『ハンニバル・ライジング』で、レクターの過去を描くといっぺんにつまらなくなったでしょ。どうしても「トラウマ」に頼らざるをえなくなりますから。
それと、長谷川博己は大好きな役者ですが、どうしても私にとってはいまだに『家政婦のミタ』のダメ親父なので、こういう悪漢をやっても嘘臭く見えてしまうんですよね。あの役は阿部寛か福山雅治、あるいは渡辺謙あたりが適任だと思いますが、どうでしょうか。(ギャラの問題なのかな?)
それはそうと、脚本家として4人もの名前がクレジットされていますが、『全裸監督』みたいなハリウッド方式なんでしょうか。ネットフリックスみたいな外資製作でなく、日本のテレビ局がとうとうああいうやり方を取る時代になったんですね。それが果たしていいことなのかどうかは事の推移をじっと見守らなければなりませんね。というわけで、もちろんのこと継続視聴します。
というわけで、今季も前半戦・後半戦あわせて、大豊作です。うれしい。
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殺し屋が一年間休業し、いっさい殺しをしてはならないという縛りは面白いと思うものの、主人公の顔が好きになれない。眠そうな顔をしてるくせに異常に強いということなんだろうけど、乗れないなぁ。こいつの「殺せない一年間」を見届けたいという気持ちがどうしても湧いてこない。リタイア。
『Destiny』
石原さとみは顔は好きだけど芝居がワンパターンなので、どんなもんかと思ったら、やっぱり結婚・出産を経ても変わってない。(当たり前か)
でもお話は面白いんじゃないですか。
現在検事の石原さとみが、初恋の相手・亀梨和也を取り調べることになる。そこにまとわりついてくる、20年前の父の自殺(実は他殺?)と、大学時代の同級生・田中みな実の死(自殺か、事故死か、あるいは亀梨が殺したのか)という、二重三重に仕組まれたミステリがなかなか面白いんじゃないかと。
しかし、田中みな実は、恋に破れ、就活にも敗れ、死ぬんじゃないかと思ったらほんとに死んだんで最初は白けた。でも、上述のように亀梨が殺したとなると面白そう。それと、石原さとみと亀梨は兄妹なのかしら。「だって、あの二人は……」というセリフはいったい何なのか。
石原・ワンパターン・さとみを見るのは正直つらいが、いろいろな謎が気になるので、続けて見るつもりです。(芸達者の宮澤エマを主役にしたほうがよかったのでは、とも思うが、それじゃ数字が取れないですね。難しい)
『イップス』
イップス。
ゴルフのパットなど、得意なショットが突然打てなくなるような心理状態のこと。アスリートに多い。
書けなくなった小説家と、解けなくなった刑事のイップス・バディものと銘打っているので、面白そうと思い、しかも主役がバカリズムということでよけい楽しみだった本作(だって小動物みたいでかわいいじゃないですか)。結論から申し上げますと、かなり残念な出来映えでした。
トリンドル玲奈が1話のゲストで、アイドル熱波師(そんなものがあるとは知らなんだ)でヤクザ(反社と言ってたけど、「ヤクザ」のほうがしっくりくる。ヤクザを放送禁止用語から外したほうがいいのではないか)の元カレから強請られた末に自分が働くサウナで殺した。そのトリックをバカリズムと篠原涼子が解くのだけど、あまりに簡単なトリックというか、純水が絶縁体とは知らなかったが、警察の鑑識にとっては常識だろうし、あんなトリックで人ひとり殺そうというトリンドル玲奈がとんでもないバカに見えるし、あの程度のトリックを解いたくらいで得意がってる篠原涼子も頭の悪い人にしか見えない。(←しかも自分が解いたわけではない)
バカリズムも「事故死の線で行こうと思います」と現場警察からの報告を受けて「こりゃいかん」と介入するのだけど、その前からトリンドル玲奈に事情を聴いたり、おかしいところをただしたり、結構介入してましたよね。あれはかなりおかしいと思いました。担当の刑事じゃないのに勝手にあそこまで踏み込んだことを聞くだろうか。現イップス刑事で元超優秀刑事という設定なのだから、警察のルールを逸脱したことをするのはどう考えても納得いかない。
ミステリではなく、あくまでバディもののコメディとして売ろうとしているのはわかりますが、にしても、セリフがあまりに多すぎませんかね。バカリズム自身が書いたシナリオならもっと面白いだろうけど、この作品のセリフは同じことをだらだら喋ってるだけなので疲れます。
LINEやメール、チャットのやりとりをどう見せるかというのは、いま世界中の映像作家たちの課題になっていると思われますが、この『イップス』はなかなか健闘していると思いましたよ。ただ、よかったのはそこだけ。1話でリタイア。
『アンチヒーロー』
長谷川博己が出てるので見て見ました。
勝つためなら手段を選ばない悪徳弁護士を主人公とした作品。被告側の証人として出廷した被害者の子どもがなぜ岩田剛典と本物の「お兄ちゃん」を見間違えたのかが謎ですが、後半の聴覚障害のために職を転々としている証人の証言の不明確さを衝いていくところは「ピカレスクロマンはこうでなくっちゃ」と舌鼓を打ちました。
弁護士としてはまだまだうぶな北村匠海と、すでに長谷川博己の悪徳さを知り抜いているツンデレな堀田真由がどう話を転がしていってくれるのか楽しみ。おそらく北村匠海は別の事務所から移ってきたばかりなので視聴者目線役のキャラクターなんでしょうな。鍵は堀田真由のほうが握っているように思う。
ただ、心配なのが緒形拳と犬の散歩をしていた紗耶という名前の中学生くらいの女の子の存在。せっかく堂々たるピカレスクロマンとして走り出したのに、終盤にかけて感動物語に堕してしまったらどうしよう。
長谷川博己の裏にこれこれこういう過去が……なんて展開にならないといいですがね。無罪を勝ち取るためなら何でもする。そういう「モンスター」として長谷川博己の役を設定してくれてるといいんですが。ハンニバル・レクターみたいな。あれも『ハンニバル・ライジング』で、レクターの過去を描くといっぺんにつまらなくなったでしょ。どうしても「トラウマ」に頼らざるをえなくなりますから。
それと、長谷川博己は大好きな役者ですが、どうしても私にとってはいまだに『家政婦のミタ』のダメ親父なので、こういう悪漢をやっても嘘臭く見えてしまうんですよね。あの役は阿部寛か福山雅治、あるいは渡辺謙あたりが適任だと思いますが、どうでしょうか。(ギャラの問題なのかな?)
それはそうと、脚本家として4人もの名前がクレジットされていますが、『全裸監督』みたいなハリウッド方式なんでしょうか。ネットフリックスみたいな外資製作でなく、日本のテレビ局がとうとうああいうやり方を取る時代になったんですね。それが果たしていいことなのかどうかは事の推移をじっと見守らなければなりませんね。というわけで、もちろんのこと継続視聴します。
というわけで、今季も前半戦・後半戦あわせて、大豊作です。うれしい。
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