『おもいでの夏』といえば、若い男の子が大人の女性に恋をするひと夏の忘れがたい思い出を綴った名作として知られていますが、私にとっては「ジェニファー・オナール」として記憶されている映画です。

ジェニファー・オナールだって!? ジェニファー・オニールの間違いだろう!

と言いたい向きもありましょうが、まぁしばらく私の話につきあってください。


『おもいでの夏』(1971、アメリカ)
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脚本:ハーマン・ローチャー
監督:ロバート・マリガン
出演:ゲイリー・グライムス、ジェニファー・オニール、ジェリー・ハウザー


初見時19歳の悶絶
この映画を初めて見たのはもう遠い昔、19歳のときでした。主人公と同じく、まだまだ年上のお姐さんに憧れがちな年頃ですよね。

この映画の憧れのお姐さん、ジェニファー・オニールは、旦那が戦争にとられてしまって淋しかったのが一番の原因なんでしょうが、最後には主人公の筆おろしをすることになります。

こういう、思春期の少年がだいぶ年上のお姐さんに筆おろししてもらう映画って昔はよくありましたよね。『青い体験』とか。あれは親と兄貴の目を盗みながらハラハラドキドキして見たもんです。筆おろしはなかったと思うけどジョディ・フォスターの『君がいた夏』とか。

最近はめっきり減ったというか、ほとんど絶滅したジャンルじゃないでしょうか。ロリ趣味の男が増えたからかな?

それはともかく、当時の私は主人公がジェニファー・オニールに憧れる気持ちが痛いほどよくわかったので悶絶しましたわ。

特に、「おまえゴム知らないのか」と友だちにバカにされた主人公が薬局にコンドームを買いに行くシーン。もっと長かった印象があるんですが、確かに長いけど、さほど長いとは思わなかった。でも、買おうにもどれがいいかわからず、薬剤師に訊くもメーカーはどこだ何だと質問で返され、しどろもどろになると、何歳だ、15です、何に使う、兄に頼まれて、何で自分で買いに来ない……云々かんぬん。

コンドームを買うのってあんなに大変なんだと思いましたね。実際には意外に簡単に買えたけど。ドキドキはしましたが。


ジェニファー・オナール
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前述の『青い体験』を見たのは中2のときで、あの映画を見ながら、私は生涯で初めてのオナニーをしたのでした。後年、再見したら、よくできた艶笑喜劇でシナリオの参考になりました。当時はエロ目的だったからそんなのぜんぜんわからなかったけど、逆に大人になって見直してみると、エロとしてはものすごく物足りなかったのが意外でした。

それと同じというか、この『おもいでの夏』も少しもエロくない。いやちょっとはエロいけど、こんなので昔オナニーしてたんだなぁと、アオハルだった我が身を想いました。(遠い目)

そうです。私は19歳だった当時、この映画のジェニファー・オニールで性欲処理をしていたのでした。

それが「ジェニファー・オナール」。ジェニファー・オニールでオナニーするという遠い昔の自分だけの隠語です。

今回見直して、主人公の気持ちがよくわかる映画だとは思うけど、少しも興奮したりはしない出来だなぁと思ったんですが、それでも気づくと股間をまさぐったりしていて、やはり若かりし頃の記憶が体に宿ったままなんでしょうね。脳は忘れっぽいけど、体の記憶力は相当なものらしいし。

というわけで、ジェニファー・オナール。もうずっと忘れていた自分だけの隠語を思い出させてくれたムービープラスさんに感謝!

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おもいでの夏(字幕版)
ジェリー・ハウザー
2013-06-01



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