いやぁ、やっとこさですばい。

7月に友人に頼まれた15分もの短編脚本。
第1弾は10月末に何とか仕上げて、あと年内に2本書こうと企んでたんですが、結局1本しか書けませんでした。

台本フォーマットでたった8枚、ペラに換算すれば24枚ぐらいの脚本になぜ2か月もかかったかというと、実は先月はこういうのをやっていたんです。

あるフォロワーさんから教わったページ。→こちら
これがやたら面白い!

何とかこれをネタに1本こしらえようと思ってたんですが、考えれば考えるほどこの題材は長編向きなんですよね。上映時間は題材の関数ですから。この事実を30年以上前に看破していた蓮實重彦はやはり偉大だ。

それはともかく、それでも何とか短編の枠に収まらないか考えたんですけどね、やっぱりダメでした。

というわけで今月からまったく新しいのを書いてました。

今回書いたのはアクションものです。
やはり大和屋竺さんの影響なのか殺し屋が主人公です。といっても大和屋さんを知る前、生まれた初めて書いた脚本も殺し屋の話でした。そういうのが好きなんでしょう。

タイトルは『牙と爪』といいます。タイトルだけは気に入っています。

自主製作映画ですしできるだけ俳優さんの芝居に頼らないでも撮れるようにとセリフ少なめで書きました。前作はちょっとセリフ多かったし、その反動ですかね。

「垂直の位置関係を常に意識せよ」
とは、ある高名な脚本家の言葉で、これを意識して話を組んだつもりなんですが、ちゃんとできてるでしょうか?

「水平の位置関係なら誰でも思いつく」
うん、確かにそうですね。
その昔、『ナタリーの朝』という映画がありましたが、主役の女の子と恋仲になる男の部屋がお隣同士じゃなくて上と下の関係にあるんですよね。恋人同士という心理的には水平の関係が物理的には垂直の関係になっていて、ドラマに膨らみがもたらされていました。

さて、この脚本を監督である友人は気に入ってくれるでしょうか。
気に入ってくれたら、「垂直」ということを意識して撮ってほしい!

その前に2本ともゴミ箱に捨てられるかもですが。戦々恐々ですわ。


 
このエントリーをはてなブックマークに追加