昨日、ちょっとクローネンバーグの映画について調べる必要があってallcinemaで検索してみて驚愕しました。

何とフィルモグラフィに『ヴィデオドローム』なる題名の映画が載ってるじゃありませんか。

『ビデオドローム』なら泣く子も黙る名作として知ってるけど、『ヴィデオドローム』??? はて…。いまでもアマゾンで商品検索すると『ビデオドローム』とパッケージに書いてありまっせ。

最近は、vは何でもヴァ、ヴィ、ヴ、ヴェ、ヴォと表記するのが普通らしいですね。

だけど、『ビデオドローム』は固有名詞ですよ。そりゃ日本語題名にすぎないけれど、それでもやっぱりれっきとした固有名詞。その固有名詞を勝手に変えちゃいかんでしょう。

去年、こんな日記を書きました。

「キラキラネーム、キラキラ政党名」

世にはびこるキラキラネームが政党名にも及んでいるという嘆かわしい現状をつらつらと書いたものです。

で、今日、野党第一党として合併した政党の名前が決まったそうですね。

民進党。

うん。なるほど。これは悪くない。立憲民主党のほうがよかったような気もするし、何かデジャブというか、過去にあったような名前ってとこが気になりますが、少なくとも「減税日本」や「みんなの党」のようなキラキラネームではない。

名前にはその人、その団体の魂が宿っているのだから、子どもの名前はちゃんと考えてあげないといけないのに、昨今のキラキラネームというのは子どものことを考えるより親のエゴばかり先走っている。

『ビデオドローム』を『ヴィデオドローム』と書いたりするのもそれと似たようなものでは? と思うのであります。

名前には魂が宿っているというのを忘れてるんですよ、きっと。それは子どもにキラキラネームをつけるアホな親と同類です。

当時、『ビデオドローム』と邦題がついたのは、きっとbとvの発音の区別にうるさくなかった時代だからでしょう。いまはみんな区別するんだから『ヴィデオドローム』でいいんじゃ?

ノーノー!!!

約30年前はそういう時代だった、という時代の証言でもあるわけです、『ビデオドローム』という邦題は。それに、私なんかが窺い知ることにできない配給会社の方々の「どうしても『ビデオドローム』じゃなきゃダメだ!」という熱い思いもあるのかもしれませんし。

それならなおのこと『ヴィデオドローム』なんてダメですな。

くどいようですが、固有名詞を簡単に変えちゃうのは、キラキラネームをつけて喜んでる親どもと同列の愚行ですぞ。



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