ちょっと前に、女性が妊娠しやすい時期という折れ線グラフが「実態と合ってない」と問題になりました。

昨日だったかおとといだったか、新聞にその続報みたいなのが載ってたんですけど、記事の内容は忘れました。以下に綴るのは「少子化問題」について私が日頃思っていることです。

そもそも少子化って「問題」なんですかね?

もう何年も前に「日本の人口が統計を取り始めてから初めて減少した」と話題になりました。
で、これは由々しき事態である、とメディアがこぞって取り上げましたが、由々しき事態のその実態とは、

「働く世代が減るから税収が減る」
「年金が破綻する」
「健康保険が破綻する」

とか、ぜ~んぶカネの話なんですよね。それも国家の。

誰も国のために子供を産んだりしないでしょうし、もしいたらアホですわな。産みたい人は産んだらいいし、産みたくない人は産まなければよろしい。それだけの話では?

『生物と無生物のあいだ』や『生物は分けてもわからない』などの著書で有名な分子生物学者の福本伸一さんが『サワコの朝』に出たとき、

「少子化がどうだとかそんなことに関係なく、遺伝子はもっと自由になりなさいって言ってるんだと思いますよ」

と言ってましたよ。要は、産みたい人は産めばよし、産みたくなければ産まねばよし、ということですよね。

そりゃ、この国が滅んでしまえば明日からどうやって暮らせばいいのか途方に暮れるわけですが、もう出生率が右肩下がりなのはずっと前からなんでしょ? それならもっともっと前から対策を立てておけばよかった。将来これだけ人口が減って高齢化が進めば税収がこれだけ減るから、と算盤をはじいて政策を立案し、予算を組むべきだったはず。

何もしないで、わぁ困っちゃった、解決策は女どもにたくさん子供を産んでもらうしかない、さぁ産め、産め、産め。

と、いろんな手厚い手当だとかを考え出して子どもを産むとお金がもらえるみたいな仕組みづくりに汲々としてるみたいですが、一昔前の川柳にこんなのがありましたぞ。

「女はな手当ぐらいじゃ子は産まぬ」

秀逸! 座布団5枚!!!!!

そりゃそうでしょう。手当ほしさに子供産む人がいたらそれこそアホですわな。

だいたい、いまは子どもがほしくても金がないから産めない人もたくさんいるという話。それ以前に結婚したくてもできない人も大勢いる。

それは、いつかはトリクルダウンがあるという物語を信じ込ませて、結果的に格差を拡大させてきた政治家と官僚に過大なる責任がある。

自分たちの責任を棚上げして「子を産まない女は少しも役に立たない人間」みたいなことを平気の平左で言う人って、それこそアホですわな。

てか、自分たちの責任とわかってるから確信犯的に子を産まない女が悪い、もっと産め産めって連呼してるんですかね。だとしたらアホではないが狡賢い。アホよりよけい始末が悪い。

ところで少子化問題でいつも笑っちゃうのが、

「このまま人口減少が続くと、23世紀末には日本人がいなくなる(←数字は適当です)」

というもの。

んなもん、100年も200年もこの状態が続くわけないでしょう。この日本列島に1億3000万人もいるのがもう飽和状態だから「神の摂理」が働いて少子化となってるんでしょ。だからある程度減れば今度は増えるでしょう。

だからやっぱり人口が減ることを少しも勘定に入れずに莫大な国債を発行してその場しのぎに血道を上げてきた政治の責任だと思いまする。

産みたくても産めない人のために保育所を充実させるとか、男の育休を取りやすくするとか、産め産めばかり言わずに、そういうところに知恵と金を使ってもらいたいもんです。

だから、管理職の4分の1を女性にするアイデアというの、私は賛成なのですよ。男ですけど。いや、男だからこそ賛成せねば、と思う今日この頃なのです。

ビバ! ビバビバ!!!



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