『ターミネーター』(1984、アメリカ)
脚本:ジェームズ・キャメロン&ゲイル・アン・ハード
監督:ジェームズ・キャメロン
出演:リンダ・ハミルトン、マイケル・ビーン、アーノルド・シュワルツェネッガー


terminator

もはや「SFアクション映画の古典」といっても過言ではない『ターミネーター』第1作。

アクション・シークエンスがいま見ても斬新。30年以上たっても少しも古びてない。この2年前に製作された『ブレードランナー』にかなり似ている場面もあれば、ラストのしつこさはこの13年後の『ブレーキダウン』(もう誰もこのカート・ラッセル主演映画を語る人はいなくなってしまいましたが)にしっかりと受け継がれているなぁ、と思ったり。

この映画の何が素晴らしいといって、やはり‟映画全体を支える「神話」の構造”ですよね。

ヒーローになるべき人間がいて、彼女を抹殺しようとするターミネーターと、彼女を助けようとする援護者がいて。

この映画のリンダ・ハミルトンはヒーロー(というかヒロイン)になるにはまだまだ「恐れの門」に入りかけというか、援護者たるマイケル・ビーンが死んだとき初めてヒーローになるべく自ら悪漢を倒そうとします。そして見事そのミッションを成功させ、ヒーローとして次世代のヒーローを生むべく暗雲の漂う未来へ向かって車を走らせていく。

この映画はテレビの洋画劇場で初めて見たんですが、当時、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』にはまっていた友人が、『ターミネーター』にはタイムパラドックスの面白さがないからつまらない! と言ってさんざんけなしていました。

でも、この映画はそういう映画じゃないですよね? あくまでもヒーローになるべき人間を助けるために、そのヒーローの父親が自己犠牲をし、その姿に主人公が触発されて完全無敵の悪役を倒すというところに最大の面白さがあるわけですから。


4988142490728_aplus_02

それにしてもリンダ・ハミルトンもマイケル・ビーンも、もちろんシュワルツェネッガーも若い! はたして新作『新起動/ジェネシス』には登場するのでしょうか?

これから『2』を見ます。

続きの記事
『ターミネーター2』(ラストがいまだにわからない!)
この世界観に異議あり! 『ターミネーター:ニュー・フェイト』感想①
見せ方にも疑問 『ターミネーター:ニュー・フェイト』感想②


『ターミネーター』解剖
ショーン フレンチ
扶桑社
2003-07-01





このエントリーをはてなブックマークに追加