2015年07月28日

本職は美術評論家らしいS・S・ヴァン・ダインの『僧正殺人事件』を読みました。
すごい名作、あの乱歩も大絶賛したと聞いていたので、かなり期待して読んだんですが…


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うーん、これのどこが名作なんでしょうか。

確かに、マザー・グースの童謡の内容をなぞって連続殺人が起こる「見立て殺人」というアイデアは面白いと思うんですけど、犯人がこういう遊び心満載の殺人に手を染めた動機に無理があると思うのは私だけでしょうか?

アイデアは面白いけれど、そのアイデアを活かそうとするあまり、人物の内面というか心理描写が疎かになってる気がします。登場人物のうち誰一人として好きになれなかったし。

ここ十数年で読んだ本のうち最もつまらなかった小説は、『金融腐蝕列島』とその続編『金融腐蝕列島 呪縛』なんですけど、あれも銀行業界や財界の内幕情報としての面白さはあったものの、肝腎要の人物描写がものすごくおざなりで、読んでて疲れるだけでした。

事件の謎を解く探偵ヴァンスが読む本として、数学や物理や哲学の本のタイトルがたくさん出てきますが、これはやはり作者ヴァン・ダインの好きな本なんでしょうか。それはいいんですけど、ああいう本ばかり読んでいたら人間の心理に疎くなるんじゃないのかなぁ、とこれは邪推ですかね。

実は、推理小説ってあんまり読んだことないんです。最後の最後だけに興味が集中する読書というのがどうも性に合わなくて。

逆に、犯人の側から描く、いわゆる倒叙型のミステリなんかは好きなんですが。もっと言えば、犯罪者たちの悪戦苦闘を描く犯罪小説は好きなんですよ。ジム・トンプスンとか、パトリシア・ハイスミスとか、ハドリー・チェイスとか。

ヴァン・ダイン。この『僧正殺人事件』が面白いと踏んで他のも2冊買っちゃってるんですが、もう読む気がなくなってしまいました。だってこんなつまらないのが一番の代表作らしいですから。

他に買ってある推理物は、ディクスン・カー(カーター・ディクスン)のが2冊。これにはまだ期待したいです。

しかし、ほんとこれのどこが名作なんだか…





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さっきニュースを見ていて驚きました。

何でも、滋賀県というのはどこにあるのか、何が有名な県なのか、全国的に認知度が最も低いとかで、もっと認知度の高い「近江」や日本人なら誰でも知ってる「琵琶湖」を冠して「近江県」または「琵琶湖県」にしよう、なんてことを何と知事が率先して検討しているんだとか。

滋賀よりも近江のほうがどこかわからないんじゃないの? と思いますし、名前を変えたからといって滋賀の存在感が高まるのか甚だ疑問です。が、このニュースそのもののアホさ加減よりもニュースの作り手の悪意のほうがたちが悪いな、と思いました。

渋谷の若者なんかに聞くなよ! 

あんなアホばっかり歩いてる街で「滋賀県ってどこにありますか?」とか「滋賀県には何があるか」とか聞いたってそりゃ誰も知らないでしょう。新橋の酔っ払いサラリーマンに聞いてくれたほうがまだしも、というもの。

しかし、名前を変えるというのはやはり重大なことなんですよね。命名権を売るなんてそれこそアホさ2万%なことを言い出さなかったのがせめてもの救いでしょうか。

県民3千人にアンケートを取ったところ、80%以上が名前の変更に反対だと。「滋賀県」という名前に愛着があるから、などの理由が示されていましたが、まぁそりゃそうでしょうね。

だいたい、滋賀にかぎらず、地方ってどこでも都会の人には認識されてないと思いますよ。私だって東北の各県の位置関係がいまだに完璧にはわかりません。

いまだに「甲子園は大阪にある」と思ってる人は関西以外ではほぼ100%に近いし(甲子園は兵庫県です!)何でもかんでも東京に一極集中しているこの国で地方都市が存在感を示そうと思ったら、香川県みたいに正式に県名を変えるんじゃなくて「うどん県」と書いても郵便物が届くとか、眞鍋かをりみたいな有名人に愛媛県を宣伝してもらうとか、そういう話題作りしかないのでは?





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