2017年10月08日

昨日放送された『30年目の真実・宮崎勤の肉声』はなかなかの力作ドラマだと感じました。が、このドラマには嘘がある! と声を大にして言いたい。

9883dd4194cd36770f8911456ac2f0c4

もし金子ノブアキ演じる刑事がいなかったら、宮崎勤は連続幼女誘拐殺害事件の犯人としては捕まらなかったんじゃないかと思えるほど、この刑事の勘が鋭かったようですが(というか、トランクから血が出てるのに車の色が違うからホシじゃないと決めつける同僚や係長のほうがどうかしてると思いますjけど)とにかく、宮崎勤の肉声と、当時実際に放映された映像と、今回撮られた再現映像とを駆使してあの事件に迫るドラマとして見応えがありました。

が、やはり、このドラマには「嘘」があるんですよ。

1c59f75b19ff9476275d80d8cb7f2a7b-700x391

最終的に、
「宮崎勤は俺たちと同じただのちっぽけな人間だった」
そこに一番衝撃を受けた金子ノブアキ。そのラストシーンはなかなか見せるものでした。

だが、不満もあります。

171004-i364_05

ダンカン演じる宮崎勤の父親。だいぶ息子とそりが合わなかったようで、あの部屋に入ろうとすると怒るから近寄らないようにしているとか、報道陣から部屋を見せてくださいと言われたときに、チラと息子の部屋のほうを見てから「いいですよ」と言うときの影のある顔など、もうちょっとこの父親と宮崎勤のことを突っ込んでくれてもよかったんじゃないかと。

ただ、私が本当に言いたいのはそういうことではなく、この人が事件から数年後に自殺したことを世間の人はほとんど知らない、ということなんです。
このドラマでもその事実にはまったく触れていませんでした。

というか、この父親の自殺をテレビはおそらくほとんど報じていません。新聞でも社会面の片隅にひっそり書かれていただけ。少なくとも私の友人・知人は誰もあの父親が自殺したことを知りませんでした。

何かあったんじゃないか。宮崎勤の父親の自殺には公にできないある秘密がある。

と、自殺を報じた新聞記事をたまたま見たときからずっと思ってましたが、このドラマを見てその思いを強くしましたね。

このドラマには「嘘」があるから。

その嘘というは、「自供書の書かせ方」です。

ドラマでは、宮崎勤の供述を金子ノブアキの同僚がずっと書き留めていましたが、最後の最後で金子ノブアキが、
「おまえのやったこと全部ここに書け!」
と白紙を差し出します。そして、同僚刑事が、日付、場所などちゃんと書けよ、みたいな命令をしていました。あれは絶対におかしい。

以前、警察官を主人公にした脚本を書くためにいろいろ調べたんですが、元警察官が書いた本によると、自供書って警察官が書くんですよね。薄く鉛筆で書いたものを何度も何度も容疑者に読ませて間違いがないことを確認したうえでペンでなぞらせるそうです。だから白紙を渡して「やったことを書け」なんてありえない。

この『30年目の真実・宮崎勤の肉声』の冒頭、どれだけ人物の言動を忠実に再現しているか、まるで手柄のように提示されます。

なのに、自供書に書き方(書かせ方)ひとつにも嘘がある。

おそらく警察から「自供書は本当は警察官が書いていることを知られたくないから現実どおりに表現しないでくれ」という要請があってああいう表現になったと推察しますが、そんなことすら隠す警察(とメディア)は、宮崎勤の父親の自殺についても何か隠しているんじゃないか、というのが私の見立てです。

宮崎勤事件が抱える闇はまだまだ大きいと断定せざるをえません。







  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2017年10月02日

イスコがマン・オブ・ザ・マッチなのは誰の目にも明らかだから、それについては何も言いませんが、ジダンの戦術を絶賛したいです。
今日サンティアゴ・ベルナベウでのリーグ戦を初勝利で飾ったレアル・マドリードはかなり変則的なフォーメーションでした。


ダウンロード

ジダン、かなり考えたな、という印象。

一応、WOWOWでは、イスコをトップ下、クリスティアーノ・ロナウドとアセンシオの2トップで、中盤ダイヤモンド型の4-4-2と解説していましたが、私にはイスコとアセンシオを2シャドーというか、ダブルトップ下に据えた4-3-2-1だったと思うんですがね。

だって、イスコはもともとかなりの自由を与えられていて左右に開いたり最前線まで躍り出たり、といういつもの感じでしたが、逆にトップに入っているはずのアセンシオがものすごく下まで下がって最終ラインからパスを受けてましたよね。

私はスタメンを見たときすごく嫌な予感がしたんです。だってモドリッチの名前があるから。彼はこのところ出ずっぱりだったので、今日はベンチには置くとしても先発はないと思ってたんですよ。ダニ・セバージョスだろうと。モドリッチは絶対代表に呼ばれるだろうし、試合に出るだろうし。怪我したらどうするのかと。

だけど、このところリーグ戦のホームで勝てていない、今日勝たなければもうリーガタイトルは取れない、という焦燥感からモドリッチ、クロース、カゼミーロの自慢の中盤3枚は外せないという結論に至ったのでしょう。

その代わり、彼らの負担を軽減する戦術を編み出したと私は見ます。

それが、アセンシオとロナウドの2トップと見せかけて、最終ラインからのボールの出しどころがないときは中盤の3枚ではなくアセンシオがもらいに行く。彼なら奪われずに前線まで供給できる技術がある。だからアセンシオの上下運動はかなりの量でした。

本当はトップ下のイスコとアセンシオ。イスコは主に左右に自由にポジションを取り、アセンシオは逆に上下に自由にポジションを取る。こうすることでエスパニョールの守備は翻弄されたんじゃないですか。

おかげで、中盤3枚の負担が軽減された。
モドリッチはおそらく「出しどころに困ったら迷わずシュートを打て」という指示があったんでしょう。いつもよりミドルシュートの本数が多かった気がします。シュートで終わればゆっくり戻れますから。

ああいう、打つべき手を打ったからこそ、セルヒオ・ラモスのミスから失点か!? という場面でナチョのナイスカバーというファインプレーが生まれたんだと思います。

先日までジダンが打つべき手をちゃんと打たないから、ほしいときに点が入らず、取られてはいけない時間帯に失点するという悪循環に陥っていました。

私はCLは見れないので、たまにアップされる動画をユーチューブで見ていただけなのでドルトムント戦がどれぐらい戦術としてすぐれていたかはわかりません。
が、今日の試合を見るかぎり、報道されていたことは事実だったんだろうとようやくわかりました。

前々節、ベティスに負けたときは、あれだけジダンを慕っていたはずの選手たちが監督批判をしたらしく、「嗚呼、ジダンもそのうち首を切られるのか…」と哀しい気持ちになりましたが、今日の快勝でそれももう過去の話ですね。

あとは、この人の爆発を待つだけ。


9c4d9806

しかし、彼はもう全試合に出ることはないでしょう。昨季あれだけ終盤休んだことでCL決勝でブッフォンから2点も取れたのだから、最初から得点王なんか狙ってないはず。
それをメッシともう11点差という報道はおかしい。バルサとの勝ち点差を言われるのは理解できるけれども。

あとは、この人の活躍もうれしい。


nacho_8

好きなんですよ、ナチョ君。私が昨季のMVPに選んだ男。もう27歳なのか。

カンテラ育ちのアクラフという選手も将来が楽しみな右サイドバックですね。ああいう選手がいたのならダニーロ放出は大賛成です。




  • このエントリーをはてなブックマークに追加