リーガ・エスパニョーラ

2019年09月14日

絶好調ベイルが出場停止に加え、モドリッチとバルベルデまで負傷してしまったレアル・マドリード。もともとイスコとアセンシオは戦列を離れていますが、今節は期待のアザールとハメスが帰ってきた。


_2VC4528Thumb

ベンゼマの素晴らしいヘディングシュートで均衡を破った今日の試合、その後も立て続けにベンゼマとカゼミーロがゴールを決めて前半を3-0で折り返す。楽勝ムードかと思ったら後半再三のチャンスを決めきれず、逆にレバンテにあわや同点かというシーンまで作られ、何とか逃げ切れましたが、途中でカゼミーロを下げるなど少し疑問の残る采配も含めてまだまだ不安が絶えない。

とはいえ、私は今日のハメスの働きぶりにしびれました。


_1VC9811Thumb (1)

最初、レアルが4-3-3、レバンテが5-3-2で完全にはまってしまってましたよね。

レアルの3トップとレバンテの3センターバック。
両サイドバック。
両中盤3枚。
レアルの2センターバックにレバンテの2トップ。

という具合に、マンマークに近い感じでガチっとはめ込まれていたので最初の15分くらいは攻めあぐねていましたが、そこを打開したのがハメスだったと思います。

基本的に彼は右インサイドハーフだったんでしょうけど、カゼミーロとクロースのダブルボランチのひとつ前のトップ下に見えるときもありました。それぐらいできるだけ動き回ってフリーになる動きがよかった。前半の走行距離がルカス・バスケスに次ぐチーム2位だったことに如実に表れていると思います。守備でも奔走していました。

で、ボール受けて、いまなら相手にとって危険な縦パスを入れられる! という場面でも自重してバックパスをしたり、横につないだり、とにかくボールを失わないことを最優先にするプレー。おそらく監督からの指示だったんでしょうが、私は最初不満でした。唯一大きなサイドチェンジだけが見せ場ってハメスのような千両役者がそんなに小さくまとまってしまってどうするんだと。もっと危険なパスを入れてくれにゃ。

と思ってたんですが、彼がそういうつなぎ役に徹しているからゴールが生まれたんですよね。

特に2点目。ハメスのアシストによってベンゼマが決めたんですが、これまでの彼ならシュート打ってますよね。それがやさしいアシスト。持ち前の華麗で強引なプレーを隠してつなぎ役に徹しないとジダンのお墨つきは得られないという判断だったのか。


GettyImages-1161276421 (1)

アザールが公式戦デビューを果たしましたが、彼のファーストタッチはハメスのやや強引なヒールパスから生まれました。あれも以前のハメスならトラップしてシュートを打ってたと思うんですが、鳴り物入りで入団した同僚へのつなぎ役を健気にやっていた。あそこでアザールのパスからゴールが生まれたり、結果が出ればもっとよかったんでしょうけど。

後半、なかなかチャンスを実らせられなかったのはハメスが疲れて前半のように動けなくなったからだと思います。代わりのMFを入れたくてももう誰もいない。パリ戦はどうするんですかね? ブラヒム・ディアスってMFじゃなかったでしたっけ?

マン・オブ・ザ・マッチは2得点のベンゼマでしょうが、キーマンにはぜひハメスを選びたい。

いまだクリーンシートがないのが気になりますが、前節、前々節のような軽率なプレーから奪われての失点じゃなかったし、何より相手のクロスやシュートがうまかった。2点目はカルバハルにもう少し頑張ってもらいたいとは思ったけれど、彼の頭上すれすれを越すクロスボールとうまく回り込んで決めたメレーロのうまさが光りました。

特に前半はボールを失ってからの寄せがものすごく速かったのでピンチらしいピンチがなかった。あれを90分通してできるようになればタイトル獲れる!

いまは失点が多かろうが何だろうが勝ち癖をつけることのほうがよっぽど大事。カゼミーロを下げても負けなかったのは、やはりジダンは運をもっているんですね。

今日はとにかく、ジダンに気に入られようと堅実なプレーに終始したハメスが一番記憶に残る試合でした。

さて、次はパリ戦ですが、セルヒオ・ラモスが出場停止なので、予想スタメンは次の通り。

GK: クルトワ
DF: カルバハル、バラン、ミリトン、マンディ
MF: ハメス、カゼミーロ、クロース
FW: ルカス・バスケス、ベンゼマ、ベイル

マルセロは今日は守備では頑張ってましたけど、前節も今節もクロスの精度がよくないですね。攻撃でらしさがないならマンディで堅く行ってほしい。

ベイル右でアザール左かな、とは思うけれど、アウェーなので引き分けで御の字。ルカス・バスケスをつかって手堅く行ってほしいです。前線がこの並びだとカットインしてシュートという場面が少なくなってしまいますが、まぁ負けなければいいので。無理に勝とうとしたら負けちゃうよ。




  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年09月02日

前節は「負けに等しい引き分け」でしたが、今節はどうだったか。ビジャレアルとのアウェー戦でした。

レアルのスタメンは驚きの4-4-2。
GK: クルトワ
DF: カルバハル、バラン、セルヒオ・ラモス、マンディ
MF: ルカス・バスケス、カゼミーロ、クロース、ベイル
FW: ヨヴィッチ、ベンゼマ


何とモドリッチを使わないという大胆な選手起用。結果的にこれが凶と出ました。


_1VC6284Thumb

いや、モドリッチはよかったですよ。2度目の勝ち越しをされたあと、何とか逆転してほしいときに「絶対勝つ!」「俺が何とかする!」という気迫が感じられないのが最大の不満でした。チームとしてはそれほど悪かったわけではない。ただ2失点とも集中力の欠如からくるミスで、特に2点目はチーム全体が選手交代の間に闘争心を失っていたところを衝かれました。

そんなときに途中から入ったモドリッチが相手を吹っ飛ばしてボールを奪い、ベイルへのアシスト。決めたベイルも素晴らしかったけど、私は気迫でボールを奪ったモドリッチの得点だと思う。

2-2になってからは逆転の雰囲気も出てきましたが手痛いドロー。ジダンは「負けなかったことが大事」「チームの出来には満足している」とコメントしたそうですが、え、マジで? そりゃ負けなかったことは大きいけど、自分たちのミスで失点(前節も)してるのになぜそんなコメントが……?

でも、それが「モチベーター」としてのジダンの面目躍如なところなのかもしれません。カゼミーロは「チームにはすべてが欠けている」とボランチとして孤軍奮闘したのに自己批判のコメントを出していて、そんな選手たちに「いや、おまえたちが悪いわけではない。ただちょっと運が足りなかっただけだ」ということでモチベーションを上げようということなのか。

でも、バルサが足踏みしてくれて助かると思っていたら、アトレティコが苦しみながら大逆転で開幕3連勝。次のアウェー戦はセビージャ。その次は他でもないアトレティコとのダービーマッチ。パリ・サンジェルマンとの大一番もあるし、そんな悠長なこと言ってたらクビになっちゃうよ。

チームで一番絶好調だったベイルはよけいなイエローをもらって退場になっちゃうし、アザールは次は出られるらしいけど、ルカス・バスケスは走ってるだけ、ヴィニシウスは何もできずじまい、FWで収穫はヨヴィッチのおしゃれなヒールパスですかね。前節と今節の前半を見るかぎりでは「ヘディングは強いけど足元の技術はもうひとつ」なのかなと思っていたらとんでもない。ワールドクラスのFWなのだからうまいに決まってますよね。ごめんなさい。

初めて見たマンディもよかったんじゃないですか。攻撃は自重して守備に奔走してましたが、実質2バックで守ってるので左サイドだけでも穴を埋めようということなのかな。ただ、私はプレシーズンで使っていた3バックにしたほうがいいように思うんですよね。

私の希望イレブンは、

3-4-3
GK: クルトワ(ほんとはナバス)
DF: バラン、セルヒオ・ラモス、ナチョ
MF:カルバハル、カゼミーロ、モドリッチ、マルセロ
FW: ベイル、ベンゼマ、アザール(イスコ)

でしょうか。攻撃もまだ十全には機能していないけど、いまは守備の安定が先でしょう。3バック(実質5バック)のほうがいいように思うんですけど、どうでしょうか。

あと気になるのは、解説者も言ってましたけど「モウリーニョが形作った超高速カウンターが鳴りを潜めている」ということ。パスの受け手はきっちり走って呼んでるけど、出し手に余裕がなくパスがつながらない。今日のルカス・バスケスはほんとひどかった。

もっと縦に速く! 
軽率なミスをなくすのは言うに及ばず。
レバンテ相手にホームのファンの前で大勝してパリ戦、そしてセビージャ戦に挑んでもらいたいものです。




  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年08月25日

ベンゼマのファインゴールで勝ったかと思いましたが、終わってみればドロー。うーん、これは痛い。

今日はジダンの功罪が浮き彫りになったゲームだと思いました。


zidane

ジダンの「功」
前節も驚きのスタメンでしたが、今日も驚き。ハメス先発。アザールの怪我、モドリッチの出場停止がなければベイルもハメスも出られてないような気もしますが。

しかし、そのハメスもベイル同様、放出候補とは思えないほど状態を仕上げてきていて、2度ほどあった左足インサイドでのシュートは決まっていてもおかしくないし、結果からすれば、あそこで決めてさえいてくれたら……とは思うものの、でもベルナベウのファンも喝采を贈っていたし、あれだけいい状態を見せてくれれば御の字じゃないでしょうか。

ジダンはモチベーターとしてはかなりの人だとすでに証明されていますが、選手にどう言ってモチベーションを上げさせているんでしょうね。プレシーズンでは「ベイルは近いうちに放出されるだろう」みたいなことを言ってたのに中国行きが破談になり他に買い手がつかないとなると、一転して戦力として使える状態にもっていく。ハメスしかり。監督自身が「いらない」と意思表示したにもかかわらず、「いや、必要だ」と翻意する。普通なら選手は嫌気が差すだろうに、逆にやる気を上げている。

それは他の選手もそうだと思いますよ。


GettyImages-1169964999

価値あるゴールを決めたベンゼマにしても、他の選手にしても、前節も今節も活躍したのは前からいる選手ばかり。新戦力が大活躍したわけではなく、絶不調だった昨季とほぼ同じメンバーで何とか膠着状態を突き破ったのだから、ジダンのモチベーターとしての「功」はかなりのものだと思います。


ジダンの「罪」
ただ、先制したあとにすぐルカス・バスケスを入れようとしていました。実際、同点弾を決められても彼を入れるしかなかった。勝ち越したままなら攻守のバランスを取るためにバスケスはいい選択肢でしょうが、あと数分で猛攻を仕掛けたい場面で入れる選手がいない。

結果的にはベンゼマの先制弾がなかったのと同じですよね。70分から80分ぐらいのとき、誰を入れたらいいのか、誰を入れるつもりなのかと思っていたら先制弾が決まったんですが、あのまま決まってなくてもFWはバスケスしかいないし、かといって、彼ではちょっと迫力に欠ける。

イスコを下げてヨヴィッチのとき解説の野口が「カゼミーロを下げたほうが」と言ってましたが、私はカゼミーロ効いてたと思うので、そんなことしたらよけいバジャドリードのカウンターの餌食になってしまうじゃないかと思ったのでカゼミーロを下げないでよかったと思いましたが、あそこではクロースを下げるべきじゃないですかね?

同点弾のきっかけを作ってしまったクロースだから結果論に聞こえるかもしれませんが、もっと言えばハメスをなぜ下げたのか、と。彼、とてもよかったので、ヴィニシウス投入はわかるけれど、あまりよくなかったイスコを最初に下げるべきでは? 

で、ヨヴィッチ投入のときにクロースを下げる。ただ彼を下げたら守備に不安があるならベイルでもよかった。とにかく、ボールをもって変化をつけられる選手を残さないから、簡単にクロスを上げるばかりの単調な攻撃になってしまいました。

ハメスを下げるならイスコは置いておく。あるいはハメスを下げずに出来の悪かったイスコを下げる。モドリッチがいないのだからそれぐらいは考えてほしい。

モチベーターとしてのジダンは爆買いしますが、選手交代など采配の部分ではまだまだ信用できません。

前節、クロースの強烈ミドルや、華麗なパス回しからルカス・バスケスの3点目など、昨季までなら「惜しい!」で終わっていたシュートが決まった開幕戦だったので、今季は違うと思ってました。今日のベンゼマのゴールもまさにそういう昨季とは一味違ったゴールだったじゃないですか。時間的にも。それが引き分けに終わったのでは、「あぁ、またか」となってしまわないか。

昨季もホームで負けや引き分けが多く、客席がガラガラだったから今季は違うところを見せてほしかったんですがね。ここからどう巻き返すか。

メッシのいないうちに勝ち点を積み重ねておいてほしかったなぁ~。


前節の記事




  • このエントリーをはてなブックマークに追加