聳え立つ地平線

ありえないものを発見すること、それを写し撮ること、そしてきちんと見せること。

写真

藤原新也さんが撮ったかわいい犬の写真について

あれはスパイク・リーの『25時』という映画を見に行ったあとのことです。もう14年も前。映画のあと、藤原新也さんの写真展を見に行ったんですよ。


o0400040013995091837

「ニンゲンは犬に食われるほど自由だ」というキャッチコピーがあまりに有名な写真ですが、この一枚を含めた、個人の写真展としてはまあまあ大規模なものだったんじゃないかしら。(うろ覚えですけど)

そのときに、同じ犬でも死体を食らうような犬ではなく、ものすご~~くかわいい犬の写真も見たんです。



161208_1603-01

いささか手前味噌になりますが、これはうちの実家のわんこです。こんな感じで、つぶらな瞳でじっとこちらを見ている写真なんです。うちのわんこは、おそらく私の横にいる親父がもっているジャーキーをじっと見つめていますが、藤原新也さんが撮った犬はじっとレンズを見ている。だから鑑賞者の目と合うんですね。そのためよけいにかわいく見える。

かなりサイズも大きかった写真で、一匹だけじゃなく、三匹くらいのおそらく野良犬の子犬が、確か小雨が降っているなか、じっと藤原さんを見つめている、その写真をこの10年以上探しているのです。

図書館で藤原さんの写真集を全部見ても載ってないし、「藤原新也 犬」で検索をかけても、どうしても「犬に食われるほど……」の犬が出てきてしまうし、いま検索したら昔に比べるとかわいいタイプの犬も出るようになっていますが、それでも私が探しているあの三匹のわんこはどうしても出てきてくれない。

だから、もし「この写真ではないか」というものをおもちの方は、ちょっと見せてもらえませんでしょうか? というお願いの日記です。

コメント欄に画像は添付できないみたいなので、ツイッターで送っていただけると幸いです。よろしくお願い申し上げます。

しかし、よその犬に浮気をしているとかって、うちのわんこが嫉妬するんじゃないかとひやひやしますわ。内緒ですよ。(笑)



ハナヤ勘兵衛をめぐる写真論、あるいは絵画論

今日は美術館で津軽三味線のライブがあるというので高橋竹山の大ファンである私は跳ぶようにして聴きに行きまして、まぁ無料だから大したもんではあるまいと思っていたんですが本当に大したことなくて、口直しにとばかり、ちょうど展示中だったハナヤ勘兵衛という写真家の写真展を見てきました。


p03

これが一番の代表作らしいです。タイトルは『ナンデェ!』といって、今回の展覧会のタイトルも「ハナヤ勘兵衛の時代デェ!」といいます。

でも私はこういうトリッキーな、というか、オプティカル処理をした写真が好きじゃないんですよね。

母が昔から趣味で水彩画を描いてまして、たまに「なぜここをこう描いたのか」と問うと、「だって実際の風景がそうなっていたから」というんですが、いや、それは違うでしょ、と。

実際の風景がどうなっていようと、絵として美しくない/面白くないのはダメなのだから、美しく/面白くなるように変えて描かなきゃいけないと思うんですよ。

写実主義なのはいいんですが、写実主義だけが絵画だみたいな思想はよくないと思います。

写真が発明されたとき、「絵画は早晩滅びるだろう」と言われました。でも滅びなかったのは、写実を超えたもの、つまりフィクションを描けるからだと思うんです。

神話や伝説が生まれたのだって現実を生きるだけでは飽き足らなくなってフィクションを生み出したわけでしょ。いや、言葉をもってしまったからフィクションが作られたのか。フィクションを作ってしまったから現実だけでは飽き足らなくなってしまったのか。

そのへんは偉い学者さんにお任せすることとして、写実にこだわる絵画はよくないということに戻ると、逆に写真は写実主義であってほしいわけです。

オプティカル処理で上の画像のような「フィクションとしての写真」を見ても私は嫌悪感しか感じません。写真を撮ったんじゃなくて捏造している。


今日の展覧会でいえば↓やっぱりこういうのがいいですね。↓


 e7c226cc


9a2739ff


↓こういうのも味があります↓

hanaya_p05

 
本当は『芦屋雨情』と題された写真が一番よかったんですけど、どこをどう探しても画像が見つかりませんでした。

あと『無題』という題の、ダンサーの踊りを捉えた写真。アンリ・カルティエ・ブレッソンの「決定的瞬間」を思わず思い出してしまう作品でした。決定的瞬間って「究極の写実主義」ですよね。


美術館を出て、裏がすぐ海なのでハナヤ勘兵衛に倣って神戸の海を撮ってみました。




170114_1508-02


どうでやんしょ? やっぱり才能ないですかね。 



LINE読者登録QRコード
LINE読者登録QRコード
最新コメント
お問い合わせ
お問い合わせは、こちらまでお願いします。