スポーツ

2020年04月22日

サッカーのスペイン1部リーグのバルセロナが、本拠地「カンプ・ノウ」のネーミング・ライツ(命名権)を売るというニュースを見て、マドリディスタの私は思わずほくそ笑んでしまいました。


Camp-Nou (1)

新型コロナウイルスの研究、ワクチン開発をする組織に寄付をするためらしい。そのために命名権を売るというのは、一見、類まれなる善行のように見えます。

しかし私にはそうは思えません。

なぜなら、バルサは3年ほど前にもカンプ・ノウの命名権を販売しようとしていたからです。それも30年契約で。

今回は1年契約とのことですが、それで終わるとは思えません。

確かに新型コロナは長期化するだろうと言われています。いまはあくまでも第一波であって、一度終息しても第二波、第三波が来る。

とはいえ、100年前のスペイン風邪だって3年だったのだから、その程度でしょう。いくら長く見積もっても5年くらい。それだけの時間があればワクチンもできるだろうし、抗体をもった人が大多数派になるからそれ以上のパンデミックなどありえない。

とすれば……

もともと30年契約でボロ儲けしようとしていたクラブならそれ以上の甘い汁を吸おうとするのは目に見えています。おそらく、コロナが終息すれば別の企業と30年契約に近い形で儲けようという寸法でしょう。何がしかの口実を設けて。

そうです。
「新型コロナのために寄付をするため」というのは口実です。見え見えです。

もともとバルサは、以前は「ユニセフ」のロゴをユニフォームに付けていて、広告料を取ってないばかりか、逆に寄付金を払ってたんですよね。

そのお金はすべてソシオ(会員)からの会費と入場料収入やグッズ販売の収益だけで賄っていた。それがいまや「RAKUTEN」のロゴを入れて広告収入を得ています。

そこまでは別にいいです。どこのクラブもやっていることだから。

ただ、命名権を売るというのは名前を売るということ。いくら「カンプ・ノウ」という名前はそのままにスポンサーの名前を追記するだけとはいっても、名前を売ることには違いない。

名前とは「魂」に等しいもの。『千と千尋の神隠し』で主人公が湯婆婆によって「千尋」という名前を奪われて「千」という名前をつけられ、そのために元の世界に戻れなくなったことからもわかるように、名前は魂そのもの、この世で生きるための重要な何かなのです。

それをカネで売る? ありえない。

まあ、レアル・マドリードだってサンティアゴ・ベルナベウの命名権を売る売らないでもめたことがあるからあまり人のことは言えませんが、それでもあのフロレンティーノ・ペレスが実権を握っていてもまだそういう事態は出来していないわけで、まだバルサよりは自分たちの魂を大切にしていると思われます。


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メッシには常に移籍の噂が絶えません。クラブ幹部との軋轢もよくニュースになります。火のないところに簡単に煙を立たせられる時代なのでどこまで信用できる情報かわかりませんが、彼はカネのことしか頭にないクラブの幹部たちに苛立っているんじゃないでしょうか?

バルサまた内紛⁉

マドリディスタは思わずほくそ笑んでしまいます。












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2020年04月11日

クリスティアーノ・ロナウドがユベントスを出てレアル・マドリードに戻りたがっている、とかいうほんとか嘘かよくわからないニュースが出回っていますが、私はCR7の得点力を認めるにやぶさかではないがゆえに、レアルは彼を再獲得すべきではないと考えます。


cristiano-ronaldo

彼をまた獲ったら「バルサと同じことになってしまうから」です。

いまのバルサは完全にメッシ依存症でしょう? メッシがいないと点が取れないだけでなく、ゲームを組み立てることすらままならない。メッシが引退したら再び暗黒時代が到来することは確実。

ライバルチームの真っ暗な未来を真似してどうするんですか。

確かにCR7が復帰すれば得点力は増すでしょう。何しろ1試合で平均1得点以上を挙げていた男ですから。

だからこそ彼が引退、もしくは加齢による得点力低下によるチームの低迷を危惧するのです。

目先の勝ち星にこだわるならCR7復帰でいいでしょうが、ここはライバルチームとは別の道を行ったほうが絶対いい。


vinicius (1)
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何しろチームにはヴィニシウスとロドリゴという若い左ウイングが二人いるんですから。ロドリゴのほうはデビューの華々しさとは打って変わってリーガ中断直前には完全にヴィニシウスと立場が逆転してしまいました。

ヴィニシウスもクラシコで決勝点を挙げて「ついに覚醒か⁉」と色めきたったらリーガ中断で水を差されてしまった。この先どうなるかはわからないけれど、この二人を育てることに注力したほうが絶対いいと思います。

問題は右ウイングでしょう。

ヴィニシウスとロドリゴも右はできるしルカス・バスケスもいますが、やはり右には左利きを置きたい。

ベイルは使い物にならないし、ハメスは放出されるだろうし、というか彼はもともとウイングじゃないし。

いまのレアルには左利きの選手が少ない。スタメンのうち左利きはクルトワとマルセロ(マンディ)だけなんて状態が普通になってる。

せめてあともう一人。ウーデゴールか久保を右ウイングとして使えるといいんですが、もともと二人ともそこのポジションじゃないしなぁ。若いから適応できるでしょうか。

ま、いずれにしてもCR7の復帰は私としてはありえない。そのような即効性のある劇薬は長い目で見たら毒です。

あとはCFですね。是が非でもハーランドを獲ってほしい! 獲れなくてもCR7は要りません!












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2020年02月29日

妖精と謳われた女子テニス界のアイドル、マリア・シャラポワが引退を表明してもう3日たち、ようやく心の整理がつくようになったので書きます。


最初は見た目から
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そりゃ私も最初は見た目から入った口ですよ。彼女のファンは誰でもそうでしょう。こんなにかわいいとつい肩入れしたくなるというもの。

しかしですね、17歳でウィンブルドンを制した彼女の本当の魅力は美しいとかセクシーとかそういうところにあるのではないのです。


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シャラポワといえば、ショットのたびに雄叫びを上げることで有名です。あの声に乱される選手が続出し「打つときの声を制限すべき」なんてアホな声が出てきたりもしました。

もしシャラポワが声を出すのを制限されていたら、生涯グランドスラムなど成しえなかったでしょう。力いっぱい打つのと雄叫びはセットですから。


メンタルの鬼
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そしてあのメンタル。WOWOWで解説をやっている神尾米さんがシャラポワのファンであることはテニスファンなら誰でも知っているでしょう。いつも彼女に肩入れした解説をしてくれてファンとしてはうれしいかぎりでした。

その神尾さんが常々口に出していたのが「シャラポワのメンタルの強さ」でした。

メンタルの強さこそ彼女の一番の魅力だと言っても誰も信じてくれません。どうせ見た目なんでしょ、という冷たい目で見られます。そりゃ最初は見た目から入ったのだから否定できませんが。

でも、マリア・シャラポワというアスリートの試合を見ていると「気合いだけで逆境を跳ね返す」のが見ていて一番痛快なわけです。


シャラポワのベストゲーム
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そんなマリア・シャラポワのベストゲームは何かと問われたら、みなさんは何と答えますか?

大方のファンは、2006年の全米だったか2008年の全豪だったか、とにかくシャラポワが優勝した大会でのジュスティーヌ・エナンとの死闘を挙げるでしょう。

私もそれに同意するにやぶさかではありませんが、あえて2010年の全仏準々決勝を挙げます。

え、何それ。ぜんぜん憶えてない。

そう言いたい人はたくさんいるでしょう。何しろ、肩の怪我から復帰した最初の大会で、ベスト8まで来たのが精いっぱいだったシャラポワは、この試合、完全なスタミナ切れで0-6、2-6で負けているのですから。

何がそんなに記憶に残るのか。

相手が誰だったか憶えてないんですけど、トレーニング不足で肩で息をしているシャラポワをコテンパンにやっつけました。

で、相手から見れば6-0と第1セットを取り、第2セットも5-0と大きくリードしました。あまりのワンサイドゲームに誰もがシャラポワの敗退を信じたそのとき……!

シャラポワのショットがラインぎりぎりオン・ザ・ラインと判定され、相手選手が徹底的に抗議した。全仏はいまでもチャレンジシステムはありませんから。

もう勝ちは見えているのに執拗に抗議した相手選手にフランスのお客さんはブーイングの嵐。そこからシャラポワが不屈の闘志を見せます。

ほとんど動けない体だけれど、少しでも甘い球だと無駄のないスイングでウィナーを取る。観客はやんややんやの大喝采。そこから2ゲームを連取したとき、私は「もしかしたら大逆転勝ちするかも」と本気で思いました。観客もみんなそれを願いながら「マリア! マリア!」の大合唱。ほんとに奇跡が起きかねない雰囲気でした。

実際はそこでジ・エンドとなったわけですが、マリア・シャラポワというアスリートの「底力」を感じたそのゲームを、私はいままで何度思い出したかしれません。


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もう彼女の雄姿は見れませんが、心からありがとうと言いたい。そして、お疲れさまでした。


マリア・シャラポワ自伝
マリア シャラポワ
文藝春秋
2018-06-29








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