2019年11月30日

最近、「やくざ」という言葉が放送禁止用語になっていると知り、目が点になりました。

これ、本当のことらしいです。

別に「めくら」「つんぼ」「エタ」「非人」みたいな差別される側を指す蔑称じゃないのに、いったいなぜなのか。


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やくざに取材できなくなった
やくざ関連の著書をたくさん出しているジャーナリストの溝口敦氏によると、

・「やくざ」という言葉は江戸時代からある言葉だけども、やくざという存在を認めている人たちが使う言葉である。
・「やくざ」をやめて「暴力団」にするというのは警察の呼称に合わせているだけ。マスコミは警察に牛耳られているから。

ということだそうです。

かつて、やくざ関係の取材をするときは、やくざに直接取材していたそうです。刑事より記者のほうが情報をたくさんもっていて、いろいろ教えてあげたとか。

ところがいまでは反社会勢力との接触を断たなければいけないから、やくざに取材できない。警察が発表することを鵜呑みにしてそのまま発表するしかない。

だから「マスコミは警察に牛耳られている」となるわけですが、だとしたら、これは憲法違反じゃないの?


放送禁止用語とは
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「放送禁止用語」とは、この言葉は放送してはいけないと法律で決められている、と誤解している人がいまだに多いですが、まったく違います。

放送業界が自分たちで「こういう言葉は放送しないようにしましょう」と業界内だけで決めているただの自主規制です。

「この言葉は放送してはいけない」なんて法律は作りたくても作れません。なぜなら言論の自由と表現の自由が憲法で保障されているわけだから明らかな憲法違反です。

そして、これもあまり知られていませんが、法律と憲法の違い。

法律は、人を殺したらこれだけの刑に処すとか、権力者が大衆を縛るもの。

対して憲法は、権力者の暴走を防ぎ、大衆の権利を保障するもの。だから基本的人権も、表現の自由も、集会・結社の自由も、職業選択の自由も憲法に書かれているし、同時に、自白は証拠にならないとか拷問の禁止も刑事訴訟法ではなく憲法に書かれている。(そのとおりに運用されているかは別問題)

だから、警察がマスコミを牛耳った結果として「やくざ」という言葉が放送禁止用語になるなら、これは言論の自由や表現の自由に反するし、何より警察という権力の暴走を促すという、憲法の精神に反したものとなる。

溝口氏はマスコミを牛耳っている警察を一方的に悪者に仕立て上げたいみたいですが、私は警察と結果的に癒着しているマスコミも悪いと思う。

反社がどうとかそんなこと関係なしに取材してどんどん記事を書けばいいと思う。言いなりになったり忖度したりしてはダメ。それが「ジャーナリズム」というものじゃないの?

「やくざ」が放送禁止用語になった今回の憲法違反は、警察とマスコミのコラボレーションでしょう。


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