史上初の3連覇を成し遂げた我がレアル・マドリード。ですが、あまり喜ばしくない。

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サラーの怪我がね。いや別にセルヒオ・ラモスが悪いというわけではなく、あれはどうしても退場王ラモスだから「わざと」に見えてしまいますが、仮にモドリッチやクロースだったら「サラーの夢を壊した」と言う人がいたかどうか。わざと巻き込んだようにも見えるし、勢いあまった結果にも見える。どっち寄りに立つかで黒にも白にも見えるのだからどこまでもグレーゾーンでしょう。

誰が悪いとかじゃなくて、やはり相手のエースが負傷退場した結果、勢いを手にして勝ってもあまりうれしくない。メッシのいないバルサに勝ってもうれしくないのと同じこと。それに何より、今日はサラーが負傷する前と後で流れがあまりに違いましたしね。
最初はリバプールのゲーゲンプレスにかなり手を焼いて、あの精密機械クロースですら信じられないパスミスをしてましたし、カルバハルも負傷退場しましたが彼もコーナーキックにつながるミスをしていました。

前半の40分くらいだったか、ゴール前で奪ったボールを前線のロナウドに預けて、そこからイスコへのパスがずれてしまったシーン。ずれたのが悪いんじゃなくて、一番得意とするカウンターのチャンスで上がりが遅いのが不満でした。モドリッチとクロースが奪われたときのケアをしすぎというか。

後半立ち上がりにもイスコがありえないシュートミス。彼なら、打つと見せかけてフェイントでかわして無人のゴールに流し込むことぐらい軽いだろうに、がっかりでした。その数分後にもチャンスをものにできず、ベイルと交代。そのベイルがマン・オブ・ザ・マッチに選ばれる大活躍をするとは……。だから彼を先発させろと言ったのに。

それにしても、リバプールGKカリウスの再三の凡ミスは、見てるときは「ヨッシャ!」って感じでしたけど、振り返ってみるとプロにあるまじきミスで興ざめですね。

だから「レアルが勝った」んじゃなくて「リバプールが自滅した」だけ。少しも面白くない。

ここ5シーズンで4度のビッグイヤー獲得ですが、決勝戦を面白く見たのは、後半アディショナルタイムに劇的同点弾を叩きこみ延長の末にアトレティコを4-1で破った13-14シーズンと、ユベントスに4-1で勝った16-17シーズンだけですね。14-15シーズンはPK戦で勝っただけだから少しも勝った気がしない。記録上は引き分けでしょ。

今日も勝ったことは勝ったけど、勝ったというよりは相手が負けただけ。それぐらいあのカリウスというGKの失態には喝! ケイロル・ナバスが前半のピンチを防いでいたのとは好対照。
1点目と3点目は明らかなミスでしたけど、2点目はベイルのゴラッソには違いないですが、一度伸ばしかけた右手を引っ込めてたでしょ? あれはなぜなんでしょうか。たぶん引っ込めなくても十中八九入っていたと思うけど、あんなVTRを見せられては「八百長じゃないの?」という気がしてしまう。

というわけで、いまでもアトレティコ、ユベントスを破って快勝した2試合はいまでも見直すときがありますが、今日の試合は二度と見ないでしょう。

確かに2-1とリードしてからは、のらりくらりとパスを回して時間を使う試合巧者ぶりを見せてくれしましたが、私は「うまい」より「熱い」をサッカーに求めているのでね。サラーが怪我せず、キーパーがミスしなかったら負けていたでしょう。

それぐらい前人未到の3連覇を成し遂げたというにはお粗末な試合でした。


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