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負けてしまった。
もう優勝はあきらめていたとはいえ、いや、だからこそ負けてはいけない相手に負けてしまった。

もうリーガではチャンピオンズリーグ圏内の4位を確保することに全力を費やしたほうがいいと前回言いましたが、その直接のライバルであるビジャレアルに負けてしまった代償は今後大きくつくでしょう。

ただ気になるのは試合の結果よりもジダンのコメントですね。

「ボールがゴールに入りたがらない」

これって本当? いやいや、そんなふうには見えなかった。

記者からは「攻撃が予測可能な淡泊なものだったのでは?」という質問も飛んだようですが、

「決してそうは思わない」と。

そうですかね。
確かに前節のセルタ戦よりは内容はよくなっていました。結局ノーゴールとはいえクリスティアーノ・ロナウドが少しは復調しているようなのはホッとしましたし。

でもね、枠内シュート7本といっても半分以上遠目からのシュートでしょ。相手を崩してのシュートって、前半モドリッチからロナウドにスルーパスが出たときくらいでは? あれも崩したというよりは相手の守備がザルだっただけだし。しかしビジャレアルGKセルヒオ・アセンホが大当たりでシュートコースがほとんど消されてしまいました。強烈なミドルシュートは何本かありましたが、アセンホがあれほど絶好調では。

去年、確かに「ボールがゴールに入りたがらない」といえる試合が何度かありました。バーやポストに嫌われたり。

でも、昨日の試合は入りたがらないんじゃなくて「(選手が)入れたがっていない」ように見えましたがね。

サイドに散らしてセンタリングを上げるだけという単調な攻撃は確かに「予測可能」なものでしょうし、サイドからいったん、クロースやモドリッチに下げたとき、センタリングを待ってファーサイドにいる選手たちの一人でも対角線に走って縦パスを引き出そうとすればだいぶ相手を攪乱できたはずですが、みんなクロスが上がってくるのを待っているだけ。ボールウォッチャーならぬ「パサーウォッチャー」になってしまっていました。

守備は改善されていましたよね。できるだけ前からプレスに行って早めに奪ってショートカウンターという狙いはよかったと思います。が、そこからの創造性に欠けていてはそりゃゴールは奪えない。それを「ボールがゴールに入りたがらない」と説明したのだから腹が立ちます。

「現有戦力を信頼している」と今月の補強を否定していますが、本当にそれでいいのでしょうか?

GKはジダンの言うようにいらないと思います。昨日だってケイロル・ナバスは絶体絶命のピンチで気合いのビッグセーブを見せてくれたじゃないですか。ただその直後のパブロ・フォルナルスのループシュートがうますぎた。キーパーの責任ではありません。先に3点、5点取っていれば何てことなかったのだから。

でも、少なくともFWは必要ですよね。ベンゼマは完全に自信をなくしてしまったし、マジョラルだけでは・・・。昨日のようにロナウドとベイルの2トップが組めるからいいということでしょうか。これだけチームの調子が上がらないのなら誰かワールドクラスのFWを取ったほうがいいのでは?

中盤だって、カゼミーロ、モドリッチ、クロースの3人が君臨しているといっても、ライバルがいないから競争がない。誰か獲得してチーム内競争を促したほうがいいと思います。

このままだと、ジダンが解任されちゃいますよ。それは嫌だから選手の補強やシステム変更、攻撃でも守備でももっと走る・・・いろんな手を使って乗り切ってほしいのですが。サイドに散らしてクロスを上げるだけなんて私が中学のときにやっていたサッカーです。そんなことはジダンならわかっているはずですが・・・?

国王杯の相手がバルサやアトレティコじゃなかったことはまだ運があります。とはいえレガネスだって難敵には違いありません。しかも中1日でデポルティーボと当たるというのは不運です。ローテーションは必須。いまの控えメンバーで行けるのかどうかも心配です。昨日の試合でもまた交代枠ひとつ残してましたし。


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