WOWOWで先月放送された「ロマンポルノリブート」。

ちゃんと見たのは『牝猫たち』と『ホワイトリリー』の2本だけです。
『ジムノペディに乱れる』『風に濡れる女』『アンチポルノ』はあまりに退屈なので途中で見るのをやめました。




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『牝猫たち』はとてもいい映画でした。白石和彌監督といえば『凶悪』にも『日本で一番悪い奴ら』にも乗れなかったので少しも期待してなかったんですが、これは面白かった。

ただ、いい話には違いないんですが、そこまでなんですね。





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『牝猫たち』になくて『ホワイトリリー』にあるもの。

それは「猥褻さ」でしょう。「淫靡」という言葉がぴったりくるシーンがいくつもありました。

ポルノにかぎらずそもそも映画そのものが淫靡なものじゃないですか。
奇しくも今月『リュミエール!』という映画が公開されますが、1995年12月28日にパリでリュミエール兄弟のシネマトグラフがお披露目されたとき、「グランカフェ」というその店は地下倉庫のようなところだったらしいですし。
それに何より、暗闇の中で光の明滅を不特定多数の人と固唾を呑んで一緒に見るという行為そのものが淫靡ですよね。

だから、ポルノというのは映画本来の淫靡さを再生する試みだと思うわけです。

そういう意味で『ホワイトリリー』は『牝猫たち』と同様の可笑しくて哀しい人間どもを描きながら、同時に淫靡で猥褻で、とてもよかったと思います。

しかし、昔のロマンポルノはもっと猥褻でしたよね。今回の2本の映画で描かれるセックスはすべて合意に基づくもの。つまり「レイプ」がない。犯罪がない。

『ホワイトリリー』では、男と女がむりやり別の人物に命令されて、いやいややるという場面がありましたが、何と男のほうが萎えてしまうという、昔のロマンポルノファンからすると悲しいものでした。やはりあそこは無理やりやってほしかったですね。そうなると男の彼女が乱入して刺す動機を別に作らないといけませんが、それは別の話。
合意に基づく普通のセックスしか描かれないというのは、「ポルノとは猥褻な物語のことだ」と信じて疑わない者にとっては、ちょっと物足りないんですよね~。