イスコがマン・オブ・ザ・マッチなのは誰の目にも明らかだから、それについては何も言いませんが、ジダンの戦術を絶賛したいです。
今日サンティアゴ・ベルナベウでのリーグ戦を初勝利で飾ったレアル・マドリードはかなり変則的なフォーメーションでした。


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ジダン、かなり考えたな、という印象。

一応、WOWOWでは、イスコをトップ下、クリスティアーノ・ロナウドとアセンシオの2トップで、中盤ダイヤモンド型の4-4-2と解説していましたが、私にはイスコとアセンシオを2シャドーというか、ダブルトップ下に据えた4-3-2-1だったと思うんですがね。

だって、イスコはもともとかなりの自由を与えられていて左右に開いたり最前線まで躍り出たり、といういつもの感じでしたが、逆にトップに入っているはずのアセンシオがものすごく下まで下がって最終ラインからパスを受けてましたよね。

私はスタメンを見たときすごく嫌な予感がしたんです。だってモドリッチの名前があるから。彼はこのところ出ずっぱりだったので、今日はベンチには置くとしても先発はないと思ってたんですよ。ダニ・セバージョスだろうと。モドリッチは絶対代表に呼ばれるだろうし、試合に出るだろうし。怪我したらどうするのかと。

だけど、このところリーグ戦のホームで勝てていない、今日勝たなければもうリーガタイトルは取れない、という焦燥感からモドリッチ、クロース、カゼミーロの自慢の中盤3枚は外せないという結論に至ったのでしょう。

その代わり、彼らの負担を軽減する戦術を編み出したと私は見ます。

それが、アセンシオとロナウドの2トップと見せかけて、最終ラインからのボールの出しどころがないときは中盤の3枚ではなくアセンシオがもらいに行く。彼なら奪われずに前線まで供給できる技術がある。だからアセンシオの上下運動はかなりの量でした。

本当はトップ下のイスコとアセンシオ。イスコは主に左右に自由にポジションを取り、アセンシオは逆に上下に自由にポジションを取る。こうすることでエスパニョールの守備は翻弄されたんじゃないですか。

おかげで、中盤3枚の負担が軽減された。
モドリッチはおそらく「出しどころに困ったら迷わずシュートを打て」という指示があったんでしょう。いつもよりミドルシュートの本数が多かった気がします。シュートで終わればゆっくり戻れますから。

ああいう、打つべき手を打ったからこそ、セルヒオ・ラモスのミスから失点か!? という場面でナチョのナイスカバーというファインプレーが生まれたんだと思います。

先日までジダンが打つべき手をちゃんと打たないから、ほしいときに点が入らず、取られてはいけない時間帯に失点するという悪循環に陥っていました。

私はCLは見れないので、たまにアップされる動画をユーチューブで見ていただけなのでドルトムント戦がどれぐらい戦術としてすぐれていたかはわかりません。
が、今日の試合を見るかぎり、報道されていたことは事実だったんだろうとようやくわかりました。

前々節、ベティスに負けたときは、あれだけジダンを慕っていたはずの選手たちが監督批判をしたらしく、「嗚呼、ジダンもそのうち首を切られるのか…」と哀しい気持ちになりましたが、今日の快勝でそれももう過去の話ですね。

あとは、この人の爆発を待つだけ。


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しかし、彼はもう全試合に出ることはないでしょう。昨季あれだけ終盤休んだことでCL決勝でブッフォンから2点も取れたのだから、最初から得点王なんか狙ってないはず。
それをメッシともう11点差という報道はおかしい。バルサとの勝ち点差を言われるのは理解できるけれども。

あとは、この人の活躍もうれしい。


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好きなんですよ、ナチョ君。私が昨季のMVPに選んだ男。もう27歳なのか。

カンテラ育ちのアクラフという選手も将来が楽しみな右サイドバックですね。ああいう選手がいたのならダニーロ放出は大賛成です。


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