前回まで面白かった『ウチの夫は仕事ができない』。昨日の第4話にはげんなりさせられました。

前回までの記事
①まっとうで健康的な王道ドラマ!
②ジェンダー論に切り込んだ第2話
③タフとやさしさ

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これまでは仕事ができない理由が「主人公・錦戸亮の人がいいから」という設定だったじゃないですか。それが完全に忘れられちゃってましたもんね。

ラップ大会の出演者のドタキャンが続いて中止の憂き目に遭いそうにはなりますが、その理由は単に「テレビ放映はない」ということを伝えきれていなかったという、主人公が単にお粗末だから、つまり彼の人柄とは何も関係がないことでした。

しかも、問題を解決するのが「錦戸の熱意」というのもね。前回ではどうしても悪意のある嘘をつけない錦戸の人柄が問題を起こし、同時にそれが解決を導くという絶妙な設定でしたが、今回はただひたすら頭を下げたらわかってくれたって、そりゃないですよ。あまりに簡単に問題が解決してしまうのでガッカリ拍子抜けでした。

それに、イモトアヤコの旦那・ブヒ丸の不倫疑惑騒動。
前回では松本茉優が元カレと再会したというサブプロットがメインプロットと見事な融合を見せてくれましたが、今回のサブプロットは錦戸が担当責任者であるラップ大会を盛り上げる役目しか担っていません。

いきなり何も歌えないブヒ丸に代わってイモトアヤコが壇上に上がって盛り上がること自体は面白いけれど、それがもとで主人公の評価が上がるというのはいかがなものでしょうか。

だって、イモトアヤコが壇上に上がるなんて錦戸にしてみれば偶然の出来事だし。そもそも、ブヒ丸が出演を承諾するのもただお願いするだけ。あそこでなぜ彼は承諾するのでしょうか。あまりにあっさり承諾するので、ブヒ丸がクライシスを引き起こすのかとばかり思いましたが、というか確かに引き起こしかけましたが、主人公の思いや彼が仕事ができなくて悩んでいることなどまったく知らないイモトアヤコがすべてを解決してしまうというのはいくら何でも…


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それに何より、今回のお話は、松岡茉優がブヒ丸の不倫現場らしきところを目撃した夜、こっそり買ってきていた「夫をできる男にするには」みたいなハウツー本を錦戸が発見してしまうところからスタートするわけですが、妻がそんな本を買っている夫の葛藤が何も描かれないのはどうしてでしょうか?

確か2冊買ってましたよね。で、攪乱するために表紙を入れ替えていた。同じところに隠すなら表紙を入れ替えても意味ないと思いましたが、それはともかく、錦戸は「夫をできる男にするには」のほうには関心を示さず、「できない男だと離婚される」のほうばかり気にしていました。

あれがおかしい!

両方気にしないと少しもリアルじゃないし、むしろこのドラマのテーマからいって「夫をできる男にするには」のほうを気にしないといけないのでは?

そんな本をこっそり買ってる妻の気持ちを考えると申し訳ない気持ちになったりするだろうし、逆に本に書いてあることそのままのことを言ってきたら逆にむかついてその通りにしない、という展開もよかったような気がします。

「俺には俺のやり方がある!」と意地を見せてくれてもよかったような気がします。それで逆に奮起してラップ大会を成功に導こうとするも、熱意だけでは空回りしてしまって中止の憂き目に遭いそうになるが…またまた彼の人柄の良さが思わぬ形で大会を成功させる、とか。

「妻は俺を避けている」というのはただの勘違いでしかないし、最後に「ちょっと見栄張ってた」程度のことを正直に告白してキスに至るというのはどう考えてもぬるい!

ぬるま湯につかっている主人公を見ていてもこちらは少しもファイトが湧いてきませんよ。

初回や前回はそういう面白さに満ちていたんですがねぇ。

次はとうとう江口のりこが何かやらかしてくれそうな予告編でしたが、今回の出来を考えると心配でしょうがありません。

続きの記事
⑤堕落していく…
⑥久々のスマッシュヒット!
⑦ジェンダー論のさらなる発展!?
⑧善意で勝利した主人公、そして…