クラブワールドカップ決勝「レアル・マドリードvs鹿島アントラーズ」の一戦。

結果は延長戦の末にレアルの勝利でしたが、何とも不愉快な試合、胸を張れない勝利でした。

キックオフ早々は予想された通り、レアルは緩い入り方で、それでも鹿島のちょっとしたクリアミスをベンゼマが決めて幸先よく先制。

でもそれで気をよくしたのかさらに緩くなってしまい、これならそのうちやられるだろうと思っていたら幸運にも前半終了間際に失点。

なぜ「幸運」なのかというと、解説の岡ちゃんが言ってたように、前半で追いつくとレアルが目覚めて後半本気になるから。後半に追いつかれたらバタバタしてしまう。

と思っていたのに、後半が始まっても少しもガツガツ行かない。案の定、緩い守備から決められてしまう。

でも、この失点も「幸運にも」かなり早い時間帯での失点だったんですよね。あれが後半30分過ぎての失点だったら負けてたでしょう。

レアルもようやく目覚めて怒涛の攻撃を開始しましたが、また「幸運にも」逆転されてから10分でPKをもらうという願ってもない展開。

2-2になって、あとは3点目をどちらが取るかだと思っていたら、延長に入る直前、セルヒオ・ラモスがファウルを犯して主審がイエローカードを出そうとしたのに引っ込めたんですよね。あれは完全に「あ、こいつにすでに一枚出してたんだった。退場になるからやめとこう」という心理が働いたのは誰の目にも明らかです。レアルファンなのか、それとも開催国枠で出場しているチームに勝たせてはいけないと思ったのか、いずれにしても審判にあるまじき行為。

というような煮え切らない形で延長に入り、クリスティアーノ・ロナウドが立て続けに2点取って4-2の勝利。結果だけ見ると取るべき人が取ったゲームで全体的に引き締まった好ゲームでしたが、やっぱりちょっとあの判定がね。胸を張れない勝利になってしまいました。

ただ、鹿島も不可解な判定でもっと燃えなければいけなかったんじゃないですか? 普通ならああいう判定があるとスタジアム全体が沸騰して不利な判定されたチームが勝ったりするもんですが。
ロナウドの決定力もさすがですが、その前の縦パスを簡単に入れさせすぎだし。疲れてた? いやいや、前半から縦パスの本数は多かったですよ。ワンツーで抜かれる場面もかなり多かった。

ただ、判定云々を抜きにしてもマドリーの今後としてはかなり不安が残る試合でもありました。 

まず、拮抗した展開で攻撃の選手を入れたくても下げる選手がいないこと。

カゼミーロ、モドリッチ、クロースの中盤は代えが利かないし、ベンゼマに代えてモラタを入れても同ポジションだから劇的効果は得られない。

ベイルが先発ならベンゼマに代えてルカス・バスケス投入、ロナウドをCFに据えるというやり方もできるんですが、最初からバスケスが出てると、下げようにも下げたら守備がめちゃ不安。

結局ルカス・バスケスに代わってイスコが入ったのは81分。ここまで引っ張らないといけないのはきついです。

あと、4-3-3で始まって、逆転されたら両サイドバックを上げてカゼミーロを下げ3-4-3にし、さらにイスコが入ってからは3-2-3-2にしてましたが、岡ちゃんが言ってた通りあまり効果がありませんでした。

拮抗した試合でどういう手を打つか。
ジダンは試合が始まるまでの戦術には敬意を表してますが、選手交代を含めた試合中の采配にはいつも納得いかないので。 

あと、これで連続無敗記録が37に伸びたんでしたっけ? 36? どっちでもいいけど、私はクラシコの感想のときに「クラブワールドカップの決勝で負けたほうがいい」と書きました。

とはいえ、やはり勝つと気分がいいもんですが、しかし、連続記録というものはいつかは途切れるんだからどこでどういうふうに負けるか、そしてどう立て直すか、そこらへんがリーガやCLを戦ううえでかなり大きな意味をもつと思います。(年明けセビージャに負けてガタガタ行かないでほしいなぁ)

とにかく、あの主審は永久追放してほしいです。ああいうのはサッカーの未来のためによくない。万死に値しますね。


 
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