聳え立つ地平線

ありえないものを発見すること、それを写し撮ること、そしてきちんと見せること。

両親が心配な件

久しぶりに実家に帰ってきています。


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もともとうちの両親はすでにいつコロッと逝っても不思議じゃない歳なんですが、今回帰ってきてかなり心配になってきました。

ちょっと前までは父親だけが心配だったんですよね。かなり記憶力が衰えてしまってて。

逆に母親はしっかりしてたので、そこは安心してたんですよ。でも、その母親がだいぶ怪しくなってきました。

記憶力が衰えるのは誰でも加齢が原因でそうなるわけだから致し方ないけれども、詐欺に引っかかりそうなくらい判断力が減衰しているのです。

今日は「耳たぶマッサージ」の体験に行ってくると。肥満解消が目的で耳たぶマッサージって怪しくない? とは思ったものの体験で1000円なら別に相場はその程度と決まっているからそのときは何とも思いませんでしたが、帰ってくると、「すごくよさげだからやることにする」と。

「やる」というからには何か特別な筋トレのメニューでも教えてもらったのかと思ったら、

週に2回の耳たぶマッサージをやって、あとはサプリを飲むだけと。そのサプリというのが、アロエジュースとプロテインとあと3種類は忘れたと。でも、すごくよさそうなの。

で、値段を聞いて目ン玉が飛び出ました。何と3か月で30万円もするというのです。

ちょっとそれは待ってよ、と。まず、サプリ飲んで耳たぶマッサージだけで痩せるわけないでしょ。でも、その「先生」が言うには、耳たぶマッサージをすれば食欲が減退するから痩せるとか。でも食べないで痩せるのは体に悪いというと、その分をサプリで補うから心配ない。

おかしいですよね。それなら最初から普通の食事でタンパク質やビタミンを取ればいい。

それに、痩せるためには筋肉をつけないといけないのはいまや常識。プロテインをいくら飲んだって運動しなかったら筋肉はつきません。普通に食べて、それ以上のカロリー消費をしたうえで筋肉の量を増やさないと。筋肉量が増えれば基礎代謝も増えるから太りにくくなるといくら力説しても「もうやることに決めたから」と少しも聞かない。父親も反対してましたが、よく聞いてみると、私が猛反対するまでは父親も大賛成で、その「先生」とやらに「お願いします」と返事をしてしまったとか。

そんなのいまのうちなら取り消せるから断ったほうがいいと言いました。

父親も尻馬に乗って「30万は高すぎる」と言ってくれたので母親は「息子が反対するので」といって電話で断ってました。向こうは簡単に引き下がったようですが、今日は私がそばにいるからいくら言っても乗ってこないという判断でしょう。数日後、あるいは数週間後、私がいないときに電話がかかってきて口車に乗せられないという保証はどこにもありません。

前々から、太ももの筋肉量が体のうちでもっとも多いからスクワットをして太ももの筋肉量を増やしたほうがいいとテレビやネットで知ったやり方を伝授してたんですが「まったくやってない」と。

無料でできる方法を少しも試さず、30万のサプリに飛びつくなんて本当に心配です。

何でも今日の「体験」というのは、「先生」と二人きりで話を聞くというものだったらしく、どうも軽く洗脳されていたようなんですね。

私がいなかったら父親も賛成して、30万払っていたところです。いったんはお願いしますと言ってしまったのだから「こいつはカモだ」と思われていることでしょう。

それでなくともオレオレ詐欺がいまだになくならない昨今、大金を盗られて泣くような羽目にならないといいですが、そんな保証はどこにもありません。

『王様のレストラン』オーディオコメンタリーが面白い!

三谷幸喜の不滅の大傑作『王様のレストラン』DVDのオーディオコメンタリーを聴いたんですが、これがやたら面白かった。



登場人物名の由来
まず驚いたのが、この物語は「弁慶と牛若丸」がベースなんですってね。千石さんが弁慶で禄郎が牛若丸。だから平安時代から鎌倉時代の人の名前をもじっているとか。

千石武の武は武蔵坊の武で、禄郎は「九郎義経」から来ているとか。三条政子は北条政子から(最初の台本では「南条政子」だったとか)。ディレクトールの水原範朝は禄朗の兄だから源頼朝から。「源」はサンズイに原なので「水原」にしたとか。へぇ~~~。

とはいえ、11話全部で作者の三谷幸喜がホスト役を務めるということで、作劇に関する秘術など伝授してもらえるのかと思ったらぜんぜん違いましたね。だいたいは俳優さん同士で遊びに行った話とか、お互いの芝居を見に行ったとか、あのシーンは誰それのアドリブとか、そんな話ばかりで。

でも、不満だったわけではありません。すごく面白かったです。

とはいえ、あくまでもこのブログでは、例えばデュヴィヴィエ役のジャッケー・ローロンがフランスで映画監督になったとか、梶原善は誰に対しても失礼だったけど誰とも仲がよかったとか、死んでしまった伊藤俊人がやたらマニアックなエッチビデオを共演者仲間に貸しまくっていたとか、そういう話には触れません。

やはり私にとって興味深いのは、作劇術は語らなかったけど三谷幸喜のプロ根性とか、松本幸四郎の「エッチビデオから古典芸能まで」とか、そういう話。


自分の作品は見ない
三谷幸喜が毎回ゲストに訊いていたことのひとつが、

「自分が出演した作品を見るかどうか」

ということでした。

見る人もいれば山口智子みたいに「究極の飽き性」で新しいことを吸収することばかり考えてるから見ないという人もいる。
でも、見るという人も「このドラマだけ特別」という感じで、普通は見ない人が多かった印象。

それよりも、三谷幸喜の「自分の作品を見るのがいや」という言葉が興味深い。

「僕にしかわからないミスというか、もっとこうすればよかった、こういうセリフにすべきだったとか、反省することばかりだから基本的に見ません」

とのこと。自分の作品を「会心の出来だ!」とかいって読んでほくそえんでいる私とはそういうところが違うんだなぁ、と。

でもオンエアでは必ず見るそうで、というか、オンエアでしか見ないそうです。もちろん録画じゃなくて生で。山口智子は「日本中のいろんな人がいま同じものを見てると思うとすごくいやになるからオンエアでは絶対に見ない」と言っていたのとは好対照。

三谷幸喜がなぜオンエアで見るかというと、裏番組のチェックをしたいから、とのこと。CMになったらすぐ裏番組を見て面白そうだったら「やばいな」とか、いろいろ考えるそうです。

この人がCMを入れるタイミングも脚本に書いてることは知ってましたが(『今夜、宇宙の片隅で』のシナリオ集にはっきり書かれていました)出演俳優がスポンサーのCMに出ている場合は、その俳優のアップで終わらないように書くんだとか。そこまで考えて!? すげー!


松本幸四郎の「総合芸術論」
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エッチビデオから古典芸能まで上手下手というものがある。と力説する千石さんこと松本幸四郎。あまりにエッチビデオを語るのでやっぱりこの人はすごく面白いんだなぁと思いましたが(あとダジャレが大好き!)もっと印象に残ったのは「総合芸術論」でした。

「芝居や映画は総合芸術と言われますが、いま、それを履き違えている人が多いんじゃないか」

「脚本家、俳優、演出家、カメラ、美術、小道具、音声など、自分の役目だけを極めた人が集まってそれぞれの技を総合するのが総合芸術だと思われている節がある」

「本来の総合芸術とは、俳優も芝居だけでなくホンのことも演出のこともカメラのこともわかっている、カメラマンもカメラ以外のことがわかっている、一人一人がすべてのことをわかったうえで自分の専門分野の技を出す、ということだと思うんです」

うーん、深い! さすが数十年も舞台に立ってきた人の言葉だな、と。

とにかくめったやたらに面白かったです。


関連記事
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②ヒーローはオーナー禄郎である!
③シェフしずかはヒーローでないのか?
④ディレクトール範朝から千石さんへと至る道
⑤アンチヒーロー千石武
⑥最低だが素晴らしい!



仕事のミスを帳消しにする歌

以前働いていた職場では、ある歌を歌うと仕事のミスが帳消しになりました。

それが、これ。細川たかし『心のこり』。




わたし馬鹿よね お馬鹿さんよね

という有名なフレーズで始まるこの歌は、ミスをして「おまえ、またやったのか」みたいな雰囲気のときに歌うと効果抜群です。しかしながら、もともと愛されてないと無理でしょうかね。これははっきり言って自慢ですが、その職場で私は愛されていました。だからこの歌を歌うと許してもらえたんですね。

というか、普通の職場では「職場で歌なんかご法度」らしいですね。歌ったらみんなが楽しくなるのに。

働き方改革はそういうところから手を付けるべきではないでしょうか。

あ、それから、この歌のタイトル『心のこり』ですが、もちろんこれは「心残り」と解釈するのが正しいのでしょうけど、職場でのミスということ考えて歌うときは「心の凝り」と捉えたほうがいいんじゃないかと。

心が凝っているからミスが生じる。その凝りをほぐすために歌を歌う。いかがでしょうか。


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