聳え立つ地平線

ありえないものを発見すること、それを写し撮ること、そしてきちんと見せること。

『ターミネーター2』(最後がいまだにわからない!)

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『ターミネーター』第1作(アクション映画の古典!)

で、『ターミネーター2』見ました。これで明日のTOHOシネマズデーに新作を見に行く態勢が整いました。

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それにしても、あのつまらなかった『3』と『4』を「なかったこと」にして新作を作るという発想は本当に素晴らしいですね。『ターミネーター』の権利は2019年にキャメロンの元に戻るらしく、今回もキャメロンはかなり監督たちにいろんなアドバイスしたという話ですが、おそらく『アバター』(あのシリーズに私は興味ありませんが)の製作が終わったら『ターミネーター』の自身30年ぶりぐらいの新作を手掛けるつもりなのでしょうね。楽しみ楽しみ!

さて、今回、かなり久しぶりに見直した『2』ですが、いままで見たなかで一番面白かったですね。最初劇場で見たときはどうしても画期的な傑作だった『1』と比較してしまってがっかりしたんですが、見直すたびに面白くなる。なぜかはわかりませんが。

『1』は、最初、シュワルツェネッガーとマイケル・ビーンがほぼ同時に現代にタイムスリップしてきて、シュワが悪役なのはすぐわかりますが、「サラ・コナー」という名前の女性を次々に殺害していく理由がわからず、いったいこれはどういうことなのか、主人公サラ・コナーにいったいどんな秘密が隠されているのか、というサスペンスで引っ張ります。

で、この『2』では、シュワルツェネッガーとロバート・パトリックが同様にほぼ同時に現代にタイムスリップ。二人ともサラの息子ジョンを探しているのは物語上自明の理なのですが、今度はどういうサスペンスで引っ張るかというと、シュワとパトリックのどちらが敵でどちらが味方なのか、という点ですね。まさか1作目と同じようにシュワが悪役ではないだろう、一躍スターダムにのし上がった彼をまた悪役で起用するとは考えにくい。しかし、裏の裏をかいてまたシュワが悪者なのでは? と思わせておいてやっぱりパトリックが悪役と。うまいですね。

そして、シュワといえば、エドワード・ファーロングとのやりとりで笑わせてくれますが、これって『ツインズ』や『キンダガートン・コップ』などのコミカル路線があったから思いついたキャラクターというか描写なんですかね?
私自身は何となく、キャメロンがシュワのコミカル路線を踏襲して『ターミネーター』シリーズに組み込んだと思うんですけどね。だってキャメロンのこの次の作品は同じシュワを使ったナンセンスなギャグ満載の『トゥルー・ライズ』ですから! キャメロンとシュワの路線が幸福な結婚を果たしていました。

一方、この映画では何と言っても光の捉え方が秀逸だと思います。

基本的に外光、つまり太陽光は青白い光=寒色として捉えられています。そして、それとは対照的に、火を噴く銃口や火炎や砂漠の砂埃や溶鉱炉など暖色を効果的に使ってるんですよね。

『マッドマックス 怒りのデスロード』では、寒色と暖色がそれぞれまったく別個のシーンのテーマとして撮られていたのとは好対照で、『ターミネーター2』では寒色と暖色が1カットの中で同時に捉えられ、豊かなハーモニーを奏でています。

ところで、この映画というかシリーズではタイムスリップが根底にありますからどうしてもタイムパラドックスが生じますよね。

スカイネットの開発者は、1のT-800の残骸を入手して開発を進めていました。

てことは…?

『ドラえもん』で、連載マンガの続きを思いつかなくなった漫画家の代わりにドラえもんが未来に行って続きのマンガを入手してそのとおりに描き「いったいこのマンガの本当の作者は誰なの?」というオチがつく話がありましたが、この映画もそれと同じ構造ですね。スカイネット、そしてターミネーターの真の開発者は誰なのか。

もしかしたら新作の『新起動(ジェネシス)』でそれが明らかになっているのかもしれません。今回はまだそこまで踏み込まず、次回、キャメロンが答えを出してくれるのかもしれません。

でも、いままで「スカイネットの真の開発者は誰なのか?」という疑問を語るファンって私は知りませんから(私自身、今回の鑑賞で初めて気づきました)もしかしたら最後まで答えは出ないのかも。タイムパラドックスを強引に解決してしまうとよけい矛盾が出てしまいますしね。

それはそうと、この映画の最初の鑑賞から今回までずーっとわからないことがあります。

あの液体金属のターミネーター(T-1000でしたっけ?)は最後なぜやっつけられるんですか? それまでいくらショットガンで撃っても元に戻ってたのに、何ゆえに最後だけ再生せずに溶鉱炉の中に落ちていってしまったのか。

どなたかわかる方、ご教示ください。


続き
『新機動/ジェネシス』(がっかり拍子抜け!)



『ターミネーター』第1作(アクション映画の古典!)

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すでに公開中の『ターミネーター/新起動(ジェネシス)』を見るべく『1』と『2』を見直そうと思い、まず『1』から。

もう31年も前になるんですか。当時としちゃかなりショッキングな出来事でしたかな。あまり憶えてませんが。

しかし、この映画のアクション・シークエンスの斬新なこと。31年たっても少しも古びてない。この2年前に製作された『ブレードランナー』にかなり似ている場面もあれば、ラストのしつこさはこの13年後の『ブレーキダウン』(もう誰もこのカート・ラッセル主演映画のことを語る人はいなくなってしまいましたが)にしっかりと受け継がれているなぁ、と思ったり。

この映画の何が素晴らしいといって、やはり「神話」の構造が映画全体を支えていることですよね。

ヒーローになるべき人間がいて、彼女を抹殺しようとするターミネーターと、彼女を助けようとする援護者がいて。

この映画のリンダ・ハミルトンはヒーロー(というかヒロイン)になるにはまだまだ「恐れの門」に入りかけというか、援護者たるマイケル・ビーンが死んだとき初めてヒーローになるべく自ら悪漢を倒そうとします。そして見事そのミッションを成功させ、ヒーローとして次世代のヒーローを生むべく暗雲の漂う未来へ向かって車を走らせていく。

この映画はテレビの洋画劇場で初めて見たんですが、当時、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』にはまっていた友人が、『ターミネーター』にはタイムパラドックスの面白さがないからつまらない! と言ってさんざんけなしていました。

でも、この映画はそういう映画じゃないですよね? あくまでもヒーローになるべき人間を助けるために、そのヒーローの父親が自己犠牲をし、その姿に主人公が触発されて完全無敵の悪役を倒すというところに最大の面白さがあるわけですから。


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それにしてもリンダ・ハミルトンもマイケル・ビーンも、もちろんシュワルツェネッガーも若い! 31年も前ですもんね。リンダ・ハミルトンっていまはどんな顔になってるんだろ。はたして『ジェネシス』には登場するのでしょうか?

これから『2』を見ます。

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『ターミネーター2』(最後がいまだにわからない!)
『新機動/ジェネシス』(がっかり拍子抜け!)



対米従属とクール・ジャパン(永続敗戦論)

社会学者・白井聡さんの著書『永続敗戦論』をようやく読むことができました。(もう出版されて2年以上たってるんですね)



敗戦を受け容れないことは「敗戦」を「終戦」と言い換えることに象徴されていて、そのような意識が消滅しない以上、永続的に敗戦は続いていくという主旨。

素晴らしく面白かった本ですが、私は143ページに書かれている文言に一番気を引かれました。

「自己目的化した対米従属を相も変わらず追求する先輩たちに対して批判的立場をとる彼ら(中略)も永続敗戦の構造に目を向けようとしない。『米国の言いなり』どころか『米国の言いそうなことの言いなり』になることによって、日米以外の諸国との関係において何を失うことになるのか、彼らは考えもしないのである」

そして、白井さんは、

「いったい、そのような国を世界の誰が尊敬するというのだろうか」

と憤っています。

この一節を読んだときに、「クール・ジャパン」という概念が浮かびました。というか、その概念を礎に日々作られ垂れ流されている「日本のここがすごい!」という主旨のテレビ番組の数々が。

あれは、世界の誰からも政治的に尊敬されないのなら、文化的に尊敬されるネタならこんなにあるじゃないか、という「自慰」にすぎないのではないか。

世界中から尊敬されたい。でも対米従属を続けているかぎり政治的な尊敬を得ることはできない。それなら…という無意識が働いていることは想像に難くありません。

あの手のテレビ番組を見て、日本人である私たち自身の胸の内にある卑俗な政治意識を感じ取り、少しでも変わっていかなければ。

あるイタリア人の小説家がこんなことを言っていました。

「小説を書いても世界を変えることはできない。でも、自分が変わることはできる」

同志たちよ、変わっていこうではありませんか。

 


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