聳え立つ地平線

ありえないものを発見すること、それを写し撮ること、そしてきちんと見せること。

流行語大賞への提案

もう数日前になりますが、毎年恒例のユーキャン新語・流行語大賞が発表されました。

「爆買い」
「トリプルスリー」

この選考結果にかなり納得のいかない人たちが多いようです。かくいう私もその一人。爆買いはまぁわかるとしても、トリプルスリーって流行したか? 確かに偉業ではあるしセ・パ両リーグで同時達成というのも何十年ぶりのことらしく記念されるべきことだけれど、「トリプルスリー」なる言葉が流行したとはとても思えない。十大ニュースのひとつならわかるけど。

昨日の「アッコにおまかせ」を見てたら、一般市民に調査した今年の流行語はダントツで「五郎丸(ポーズ)」だったとか。

五郎丸


私もそう思いますね。和田アキ子は「あれってついこないだじゃない? 年間大賞にふさわしくない」とか言ってたけど、それはおかしい。じゃあ、2年前の「今でしょ?」は年初しか流行してなかった気がするが? 別に年間通してじゃなくてもその一年で最も人口に膾炙した言葉が流行語なのだからふさわしくないどころか一番ふさわしいでしょう。

この五郎丸(ポーズ)について審査員の鳥越俊太郎に聞いてみたところ、「五郎丸さんに授賞式に出られますかと訊いたところダメとのことだったので」との返答だったとか。で、五郎丸(ポーズ)は選ばれなかったと。

もうずっと前から感じていたことですが、ここが流行語大賞の最もおかしいところだと思うんですよ。

授賞式に出られないなら受賞させない、のがいけないのではなく、もっと根本的なところ。

「賞」であるところがダメだと思うんですよね。賞である以上は、受賞者がいて授賞式がある。だからこんなことが起こってしまう。

だから流行語だけ選んだらいいのでは?
これまで、授賞式に出られないとか、そもそも誰が言い出した言葉かわからないという理由で選出されなかった流行語の何と多いことか。言葉だけ選ぶのならそんなこと起こりえない。

それから、ちょうど20年前、阪神大震災と地下鉄サリン事件があった年に、誰もが何度も口にした言葉は「震災」であり、「仮設住宅」であり、「オウム真理教」であり、「サティアン」であり、「ポア」ではなかったか。神戸市民として心が痛むけど、震災関連の前者より全国を震撼させた後者のほうが圧倒的に流行しました。

しかし、「反社会的集団とその行為」を表彰するわけにいかないという理由で選外も選外、「なかったこと」みたいになってしまいました。

それもこれも「賞」だからなんですよ。「今年の漢字」みたいにただ選ぶだけにしたらどうでしょうか。



リーガ第14節 レアル4-1ヘタフェ(ここから好転する…のか?)

クラシコで大敗し、前節エイバル戦では勝ったものの内容は悲惨なもので、しかもミッドウィーク国王杯4回戦でカディスと対戦して勝ったものの、出場停止だったチェリシェフを使ってしまうという大失態を犯して失格処分。

ペレスは「通達がなかった」と言ってますが、それならなぜハーフタイムで交代させたんですかね? 知ってたけど忘れてたんでしょ? 思い出して慌てて下げたんでしょ? 言い逃れするなんてみっともない。素直に謝ればいいのに。

しかし、とことんまで落ちたのが幸いしたのか、今日のヘタフェ戦はここ1か月の鬱憤を晴らしてくれる素晴らしい試合でした。

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DFが4人しかいないなかで本職のアルベロアをベンチに置いてルカス・バスケスを右サイドバック、しかも右利きのダニーロを左サイドバックっていったいどうよ!? と、またもベニテス采配にいちゃもんつけたくて腹立ちましたが、ダニーロはともかく、ルカス・バスケスがうれしい誤算。あそこまでできるとは。実況の柄沢アナが言ってましたけど、前節の最後のほうは彼が右サイドバックに入ってたんですってね。あまりにひどい内だったからそこまで見てませんでしたわ。いいオプションが加わったなと。ま、その前に怪我するなよと言いたいですが。メディカルスタッフは何をしているのかな。

それにしても、キックオフ早々から激しくプレスをかけてどんどん縦に速い攻撃を仕掛けてくれたのはめちゃうれしかったですね。特に先制点。何とセンターバックのペペが右サイドをオーバーラップして鋭いクロス、合わせたベンゼマも完璧なシュート。いやぁ、開始4分で何かが違うぞ、と思わせてくれる内容でした。

ロナウドが久しぶりに流れのなかで決めたゴール(あくまでもリーガで、ですが)も、自陣深いところで奪ってからの超高速カウンターが炸裂!!! とにかく縦に速い。クロースのスルーパスもよかった。パスコースといい、スピードといい、絶妙すぎる。

本当にこれから変わっていくのかどうかは予断を許しませんが、国王杯での大失態で逆にチームが一丸となった感じがします。ロナウドやベイルがあそこまで守備に奔走したのも監督に言われたからじゃなくて「何とかしなきゃ」という危機感から自発的にやったものでしょう。

バルサがバレンシアに引き分けてくれて勝ち点差は4。ピタリ追走していってほしいですね。

しかし、モドリッチが大車輪の活躍ですが、彼の活躍ぶりを見るたびに「怪我したらどうなるのか」と逆に恐くなってきます。

あまり考えず、今日は勝利の美酒に酔いたいものです。



『太陽を盗んだ男』(ゴジ監督発言録)

久しぶりに見ましたよ。長谷川和彦監督の伝説的傑作『太陽を盗んだ男』!!

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沢田研二を原爆製造犯、菅原文太を刑事に配したサスペンス・アクションの大傑作です。

『気狂いピエロ』で特別出演したサミュエル・フラーが、主役のジャン・ポール・ベルモンドに「映画って何なんだ」と問われて、「愛、憎しみ、アクション、暴力、死。つまり感動だ」と答える名シーンがありますが、この映画はまさにそれですね。原爆を作って脅迫するというサスペンスフルな物語なのに、やたら笑えるシーンがあったり、もうごった煮状態。

見ながら、遠き日にゴジ監督から直接聞いた話を思い出しました。

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左が長谷川和彦監督。通称ゴジさん。こんなことを言ってましたっけ。

「レナード・シュレーダーから『何でもない若者が原爆作ってプロ野球最後まで見せろって話』と提案されて、すぐ乗ったんだよ。なぜかって? だって実にバカバカいじゃないか」

「でもその若者が何をしている人間なのかがわからなかった。つまり職業。原爆作ったものの何を要求していいかわからない、そんな奴が生業にしているものって何だと」


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「原爆をどうやって作るか調べていくと、どうしても被爆の可能性があることがわかった。加害者も被害者。というか、こいつは東京中の人間が死んでもいいのかって脅すんだけど、実は自分が死にたいだけなんじゃないか。あ、そうか、こいつ死にたいんだ。そこでこの男がグッと自分のほうに引き付けられた気がしたね」

「だって生まれてくることは選べないけど死ぬことは選べるじゃないか。俺はずっとそう思って生きている」



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「高校の頃、生徒会長をやってたんだが、担任の教師から『おい長谷川、お前将来何やりたいんだ』と訊かれて『映画を作りたい』と答えたら『そうか。俺はな、人間作ってるんだ』と言いやがってよ。あんまり好きな先公じゃなかったけど、あ、そういうふうに考えて教師やってんだって何だか妙に記憶に残っててな、で、あの先公、もしかしてものすごく孤独だったんじゃないかとふと思ったんだよ。この主人公も孤独な奴だ。じゃあ教師にしようって。それまでに2年もかかったんだぜ」

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「黒沢清は刑事を主人公にしたがるが、それはできるだけしないほうがいいと思ってる。なぜなら刑事は職業として事件に関わるから。何かもっと個人的な感情で動かないとドラマが熱く煮えたぎらないと思うんだ。主人公を刑事にするのは話を作るには簡単だけど、簡単だけにつまらない。この映画だって、もし文太刑事を主人公にして原爆作った悪い奴をやっつける話だったらつまらなかったと思うよ」

ゴジ監督、最新作いつまでも待ってますよ!



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